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(751)遊び心

 「たすけて!」 巨大なオレンジ色のベンケイガニのハサミの間から顔を出し、およそ助けを求めているとは思えない変な顔、いやニコニコ顔でカメラに納まっている観光客たち。手に掲げているのは本当に「たすけて!」と書かれたプラカードだ。

 先日、エビとカニの水族館を訪ねてくださるお客さまに喜んでもらおうと、記念撮影ポイントとして縦横2メートル以上もあるカニの移動式看板?を作り、正面入り口横の広場に設置した。よく観光地にある顔の部分をくりぬいた記念撮影用の看板の大型版なのだが、さすがにカニの顔の部分を切り抜くわけにもいかず、ハサミに挟まれているような図柄になるようにしたのだ。

 残念ながら予算の関係でカニが飛び出して見えるトリックアートというわけにはいかなかったが、基になったのは私の写真で、地元U看板店のオリジナルと言ってもいい力作になり、設置したその日から大人気。もっとも、水族館に入らずに記念撮影だけして帰ってしまうお客さまが多いのには参った!

 ユニークな記念撮影用の看板を作りたいという願望は以前からあったものの、日本一貧乏?な水族館では夢物語でしかなかったが、新館になって多くのお客さまに来ていただいたおかげで余裕が生まれた。これまでわがエビとカニの水族館を支えてきた、全国各地で開催している移動水族館でも、大きく口を開いた巨大なホホジロザメに食べられた?という設定で記念撮影ポイントを設け、その効果は実証済み。本当は館内に設置したかったのだが、大き過ぎて置く所がなかったのだ。

 実は本欄でもご紹介した北京海洋館の首脳陣にも絶賛され、私が大事にしている遊び心を理解してもらうことができてちょっぴり気をよくしている。エビとカニの水族館はまだまだ楽しくなりますからね。

 (エビとカニの水族館館長)

写真【「たすけて!」と書かれたプラカードを持って記念撮影(和歌山県すさみ町江住で)】

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