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(769)永さん逝く

 エビとカニの水族館の応援団長?を自認してくれていた永六輔さんが亡くなった。俳優の故蟹江敬三さんなどさまざまな芸能人と水族館をつないでくれたのも永さんで、その飾らぬ人柄は会った人をたちまちファンにしてしまう。

 もっとも、私は不思議と悲しいという気持ちは湧かず、また前触れもなくひょこっとわが家を訪ねて来てくれるような気がしている。

 私と永さんとの付き合いは今から30年ほど前に始まった。当時、鳥羽水族館に勤務していた私のもとへ、私の恩師の紹介だと言って訪ねてこられたのが最初で、自分の名前にちなんでエイのグッズを集めているのだが、もっとエイについて知りたいというのだった。

 この辺の経緯は永さんの著書「僕(えい)が〓(エイ)だった頃」に詳しく記されているので割愛するが、この時、大水槽に潜った際に落ちていたトビエイの歯を拾い集めておいたのを思い出してプレゼントしたら大変喜ばれたのを覚えている。以来、外国の出張先でエイ・グッズを見つけるとお土産に買ってきて送ったり、反対に永さんの書かれた数十点のエイの色紙を展示してもいいよと貸してもらったり、超著名人とは思えない気軽なお付き合いをさせてもらってきた。

 永さんの真骨頂はその旺盛な好奇心にあった。周りのありとあらゆるものに興味を持ち、その疑問が解消するまで話を聞き、調べ、そしてソレを次の著書やラジオでの話題につなげていく。わが家でも食事中に家の中を見回しながら、アレはなに? コレはなに?と随分質問されたものだ。そして永さんには何をしても周りの人を和やかにさせるオーラが常にまとわりついていた。

 ちなみに、永さんがなってくれていたサポーターの銘板は、普通のサポーターから「永久名誉サポーター」に変えて、今もそのまま飾られている。

 (エビとカニの水族館館長)

〓は(魚へんに西と早)


【江住中学校でミニ講演をする在りし日の永六輔さん(和歌山県すさみ町江住で)】

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