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(776)ハイブリッド

 ハイブリッドと言っても車のことではない。16年前の中古ディーゼル車に乗っている私がいわゆるハイブリッド車に乗り換える日はまだまだ遠いが、実は魚の世界では早くからハイブリッドが存在しているのだ。

 「タマカイとアカマダラハタのハイブリッドが2匹いるんですけど、引き取ってもらえませんか?」「大きさは? 天然モノじゃないよね」「体長は60センチくらいです。もちろん人工交雑種なんですけどね。まあ失敗作かなあ」

 先日、主に水族館を顧客とする大手海水魚業者から、不要になった魚の引き取り依頼があった。どちらもハタの仲間の中では大型種で、特にタマカイなんぞ体長2メートルを超えるものも珍しくないから、そのハーフならきっと水族館が欲しがるだろう…と仕入れたところ、自然じゃない!と見事にフラれたというのが真相らしい。おまけに1匹はアルビノではないもののいわゆる白化個体で、私に言わせれば珍魚ではないか。

 ところで、タマカイは恐らく太平洋のサンゴ礁海域で見られる硬骨魚としては最大級の魚と言っても過言ではなかろう。未公認ながら体長3メートルあったという情報もあり、フロリダからブラジル沿岸にすむイタヤラことゴライアス・グルーパーには及ばないものの、人をものみ込める?ほどの大きな口を持った超巨大魚であることは間違いない。

 実はタマカイそのものはそう珍しい魚ではない。黒地に鮮やかな黄色の斑紋が美しい幼魚は観賞魚として人気があるし、ある程度大きなものは食用にされる。ハイブリッドとはいえ、まあウチで引き取っても移動水族館で特集でもやればスターになれるかも…。

 という訳で、2匹は新設した予備水槽でカブトガニたちと同居している。皆さまにはまず写真でお披露目しよう。

 (エビとカニの水族館館長)

【予備水槽でカブトガニと同居するタマカイとアカマダラハタのハイブリッド】

更新)