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保全と活用学ぶ 世界遺産の研修会 県

 ボランティアで世界遺産の保全活動に取り組む県の「世界遺産マスター」制度の研修会が田辺市本宮町で開かれている。全4回で、文化的景観の意味や古道の保全計画などの知識を身に付ける。11日には発心門王子から熊野本宮大社までを歩いて、古道整備の歴史や課題を学んだ。

 世界遺産マスターは、遺産の保全活動に広く県民も参加してもらうための制度で、任期は3年間。ボランティアで熊野古道のパトロールや啓発などの保全活動に取り組む。研修会で基礎知識を学んだ上、12月に開かれる認定試験に合格すると、マスターとして任命される。2007年1月から活動を開始する。

 高野と熊野の2地域で開催しており、それぞれ各地域で活動できる30人が参加している。

 熊野地域では10月21日から同市本宮町で研修会を開始した。講義では、世界遺産に登録された国内外の事例のほか、高野、熊野、吉野の各地域の歴史などから世界遺産の知識を深めた。

 11日開かれた現地実習では、熊野古道を歩きながら江戸時代に整備された場所を見学。足元が滑りにくいように角のある石を使っていることや、道の脇に自然に排水されるよう道に対して垂直でなく斜めに石を置いていることなど、先人の知恵を学んだ。

 参加した「熊野本宮語り部の会」会員の嶝和稘さん(65)=田辺市本宮町大居=は「観光という世界遺産の活用と、保全への取り組みは兼ね合いが難しい。さまざまなことをこれまでと違った視点で学ぶことができた」と話した。


【熊野古道を歩きながら整備方法を学ぶ参加者(田辺市本宮町で)】

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