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交流深め誘客へ 東京都北区で宣伝事業

 県は歴史的に熊野地方とつながりのある東京都北区と交流を深め、誘客につなげる宣伝事業を行っている。都内で熊野古道と健康をテーマにしたセミナーを開いたり、古道のモニターツアーを企画したりして、熊野地方の魅力を紹介。新たな観光客の創出に取り組んでいる。


 北区には「王子神社」「紀州神社」「音無川」など、熊野地方とつながりのある寺社や地名が多くある。そのことから、県と北区は、数年前から同区内の博物館で「熊野学友の会」(現・国際熊野学会)の熊野学講座を開くなど、交流している。

 親交をより深め、熊野地方の魅力を知ってもらおうと、県地域振興課は2005年度から都内で、健康に効果的な歩き方を熊野古道歩きに取り入れた「健康ウオーク」や、世界遺産を積極的に紹介。昨年10、11月には、北区主催のイベントに参加したり、健康と熊野古道をテーマにした企画を北区で開催したりした。

 さらに、熊野地方の魅力を体感してもらうことで個人の来訪につなげようと、健康ウオークを主催している「熊野で健康ラボ」(田辺市本宮町)や、県内のバス会社と協力して、25、26日に北区限定のモニターツアーを企画した。

 同課によると、これまでのイベントを通じ、熊野地方と縁があることなどから興味を持っている北区住民は多いことが分かったものの、「行ってみたいが距離が遠い」「熊野古道までの行き方がよく分からない」などの声が多かったという。

 モニターツアーは田辺市内で開かれ、20人が参加した。1泊2日の日程で、同市本宮町の発心門王子から熊野本宮大社までの熊野古道歩きをメーンに、健康や世界遺産をテーマにした講演や奥熊野太鼓の演奏なども盛り込んだ。アンケートも実施した。熊野地方にどのような印象を抱いたかなどをまとめ、今後の企画に生かす。

 友人に誘われて参加したという栗田恭子さん(59)は「歩くことが好きなのでツアーに興味を持った。初めて来たが雰囲気がよい所だと思う」。同じく初めて訪れたという三浦啓さん(69)は「今年70歳になるので自分自身にとって節目の年。自分が生まれ育った土地の根本となる熊野の文化を知りたいと思って参加した」と喜んだ。

 県地域振興課は「都市部には熊野古道に関心があっても『遠い』などのイメージが先行している人も多い。交流を促進することで、イベントに参加した人が友人や知人を誘って再訪してもらえるようになればうれしい」と話している。


写真【滝尻王子で熊野古道の説明を聞くモニターツアー参加者ら(田辺市中辺路町で)】

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