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本宮ビジターセンター建設 山村開発センター跡地に

 合併後の課題となっていた観光拠点施設「本宮ビジターセンター(仮称)」について、田辺市は7日、本宮町の熊野本宮大社近くにある「山村開発センター」を解体した跡地に建てる方針を明らかにした。観光客向けの総合案内、世界遺産の情報発信、交流の場にする計画。本宮町内にある県世界遺産センターとの役割分担も課題になっているため、市は県に、ビジターセンター内への併設を提案する考えだ。整備年度は未定。


 ビジターセンターについては、市町村合併の際に旧本宮町の強い要望で新市の計画に盛り込まれたが、合併後、具体化が遅れていた。

 建設用地となる山村開発センターは、公民館活動や展示に使っているが、築30年以上と老朽化している。市の計画によると、解体撤去し、同規模の平屋の施設(最大で床面積1400平方メートル)と、観光バスも止められる駐車場を整備する。

 ビジターセンターには、観光客対応の総合案内▽世界遺産に関するディスプレー(展示)▽語り部の駐在場所▽交流・憩いの場▽ホール―などを設ける。地元産品の物販施設も設置を検討している。

 本宮大社近くの本宮行政局1階には、既に遺産の保存管理や情報発信をしている県の「世界遺産センター」がある。県は、ビジターセンターの計画とは別に、4月中旬までに観光客が利用しやすいよう面積を広げ、パネル展示や交流コーナーを設ける予定。

 両センターで重複する案内、パネル展示などの機能については、市はビジターセンター内に移設してもらうよう県に働き掛ける考えだ。

 本宮行政局の庁舎は、ビジターセンターの建設後、1階に各課の部屋を集約。空き空間となる2、3階は公民館(図書室を含む)として活用し、住民サービスの拠点施設にする方針だ。

 これに対して県地域振興課は「来訪者の利便性を最重要視し、どのような施設運営をするべきか田辺市と協力していきたい」と話しており、ビジターセンター建設計画の進ちょくに合わせて運営方法を随時見直すという。

全体構想見えず
整備年度も未定

 ビジターセンターの計画は、7日に本宮行政局で開かれた地域審議会で、市が住民代表の委員に報告した。整備に使う「地域基盤整備基金」の取り崩し額について、市は「2億5000万円程度」と示したが、全体事業費は明らかにしなかった。審議会の委員からは「総額がいくらなのか分からないのでは審議できない」という不満も出た。

 市の持ち出し額は旧本宮町の貯金を元にしたこの基金のみで、残りの整備費は国の交付金や合併特例債を活用する考え。市は「事業費は流動的なもので、今は算定段階。もう少し見えてきた段階で明らかにしたい」と委員に理解を求めた。

 最終的に、委員は全員一致で基金の取り崩しに賛同したが、泉庄治会長は「より良いものを造る方向で基金を取り崩してもらいたいというのがわれわれの意見。県の世界遺産センターとも重なる計画で、和歌山の財産をつくろうとしている。県との協議を密にして、県の協力も得られるように市は努力してほしい」と要望した。


写真【ビジターセンター整備のため解体される「山村開発センター」(田辺市本宮町で)】

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