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巡礼文化さらに発信 記念式典で田辺市長が表明 世界遺産10周年

 「紀伊山地の霊場と参詣道」の世界遺産登録10周年を記念して和歌山県田辺市は6日、同市本宮町の世界遺産熊野本宮館で式典を開いた。世界遺産の巡礼道があるスペインのサンティアゴ・デ・コンポステーラ市と観光交流の覚書に調印し、作家の荒俣宏さんを本宮館名誉館長に委嘱した。真砂充敏市長は「節目の年を機に、巡礼文化をさらに内外に発信したい」と決意を語った。

 千件を超える世界遺産の中で、数百キロを超える「巡礼道」は、熊野古道とサンティアゴ巡礼道しかない。両市は5月に観光交流協定を締結しており、覚書は具体的に取り組みを進めるのが狙い。

 調印式では、真砂市長とサンティアゴ市のレジェス・レイス・ロドリゲス副市長が覚書に署名し、固く握手した。

 覚書は6条あり、持続可能な観光地づくり▽自然に優しい旅ができる環境づくり▽観光を中心とした交流―などを協力して進めるとしている。

 真砂市長は「二つの道が共同で巡礼文化をアピールする意義は大きい。祈りの目的である世界平和のメッセージを広く発信したい」と表明。レジェス副市長は「保全やイベント運営など熊野から学ぶことは多い。覚書を機に、具体的な観光交流を発展させたい」と抱負を述べた。

 調印式後、荒俣さんは「サンティアゴ巡礼道は巡礼者に最高の支援をしてくれる。熊野も同じ印象を受けた」と両道の魅力を紹介した。名誉館長の任期は2017年7月まで3年間。「昔から紀州が好き。食文化など紀州と全国のつながりもPRしたい」と意気込みを語った。

 式典には関係者や市民ら約160人が参加した。本宮館前で地域の物産販売コーナーが設けられたほか、餅まきや奥熊野太鼓の演奏などもあり、多くの来場者が登録10周年の節目を祝った。


写真二つの巡礼道についてのトークセッション。(左から)真砂充敏市長、荒俣宏・世界遺産熊野本宮館名誉館長、サンティアゴ・デ・コンポステーラ市のレジェス・レイス・ロドリゲス副市長=6日、和歌山県田辺市本宮町で

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