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世界遺産の巡礼道で共通押印帳 田辺市とサンティアゴ市

 熊野古道とサンティアゴ巡礼道―。ともに世界遺産の巡礼道を持つ縁で観光交流協定を結ぶ和歌山県田辺市とスペイン・ガリシア州のサンティアゴ・デ・コンポステーラ市は、両巡礼道を訪れる人を増やすため、共通の巡礼手帳(押印帳)を作製した。2月1日から配布する。

 両市は昨年5月、持続可能な観光地づくりや巡礼文化の世界発信を柱とした観光交流協定を締結した。押印帳は協定に基づく初めての共同事業。それぞれの既存の押印帳を一体化した。田辺市によると、海外との共通の押印帳は非常に珍しいという。

 押印帳は縦18センチ、横11センチ(開くと99センチ)。日本語とスペイン語、英語の3カ国語で説明表記がある。田辺市観光センターや熊野古道館、世界遺産熊野本宮館、サンティアゴ市観光局などで配布する。

 片面が熊野古道、もう片面がサンティアゴ巡礼道のスタンプ台紙。両巡礼道の指定のルートでスタンプを集めた人に「二つの道の巡礼者」として記念ピンバッジを贈り、専用ウェブサイトで紹介する。

 指定の巡礼ルートは熊野古道が(1)滝尻王子→熊野本宮大社(38キロ)(2)熊野那智大社―熊野本宮大社(30キロ)(3)高野山→熊野本宮大社(70キロ)(4)発心門王子→熊野本宮大社(7キロ)、熊野速玉大社と熊野那智大社の参詣(交通手段を問わない)―の四つ。巡礼はいずれも徒歩。(1)と(3)は一方通行で、ゴールは熊野本宮大社となっている。

 サンティアゴ巡礼道(約800キロ)を通り、徒歩または馬で少なくとも100キロ手前のサリアから、自転車の場合は少なくとも200キロ手前からで、いずれもサンティアゴ大聖堂がゴール。大聖堂近くの巡礼事務所で巡礼証明証も発行してもらえる。

 巡礼達成者には世界遺産熊野本宮館または田辺市観光センター、サンティアゴ市観光局で証明のスタンプを押印。八咫烏(やたがらす)とサンティアゴ巡礼道の道標を表すホタテ貝をあしらったピンバッジを贈呈する。その際、国や性別、氏名、要した日数などをアンケートする。熊野古道では巡礼者のデータがなく、今後の誘客などに生かしたいという。

 サンティアゴ大聖堂の巡礼事務所によると、2013年に100キロ以上歩いた日本人は840人いる。

 外国人観光客の誘客に取り組む田辺市熊野ツーリズムビューローの予約サイトを利用した2014年度のスペイン人宿泊客は12月末現在で163件231人で、13年度1年間の62件87人を上回っている。国別ランキングでは3位。旅行先は熊野古道の人気が高いという。

 問い合わせは田辺市観光振興課(0739・26・9929)へ。


写真和歌山県田辺市とスペインのサンティアゴ・デ・コンポステーラ市が作製した共通の巡礼手帳

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