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世界遺産「熊野川」の景観保全へ 周辺を特定地域に

 世界遺産に登録されている「川の参詣道」熊野川の周辺景観を守ろうと、和歌山県は新宮市の熊野川周辺地域を景観保全に重要な「特定景観形成地域」に指定した。県内4カ所目で、これで世界遺産登録地すべての地域が特定景観形成地域になった。流域の三重県側も同県が指定し、両県が4月に同時施行する。都道府県をまたいで連携して施行するのは全国でも珍しいという。

 県は景観条例に基づき、2009年1月に県景観計画を施行。独自の規制基準を設けている和歌山市、高野町、有田川町を除く県内全域を景観計画区域に指定。一定規模以上の建物や広告塔などについて、県への届け出を必要とし、県が基準に照らして審査している。県はさらに、特に景観上重要な地域を特定景観形成地域に指定し、基準をより厳しくしている。

 特定景観形成地域にはこれまで「熊野参詣道(中辺路)」「熊野参詣道(大辺路)」「高野山町石道周辺」の3カ所を指定し、今回「熊野川周辺」を加えた。

 熊野川や国道168号から見える領域を範囲とした。特に熊野川沿いの「バッファゾーン」「国道168号沿道(道路境界から200メートル)」では、4月以降に着工する建築物や工作物の新築増改築、廃棄物堆積などすべての行為について、県への届け出が必要になる。それ以外の地域もこれまでより、高さや面積などの制限が厳しくなった。

 県都市政策課は「世界遺産登録地すべてを特定景観形成地域に指定することができた。景観の価値が損なわれず、後世に伝えられるよう、協力していただきたい」と話している。



 和歌山、三重両県が熊野川の景観保全を盛り込んだ景観計画を同時施行するのを記念し、両県や新宮市などは3月7日、三重県紀宝町鵜殿の町生涯学習センターで「熊野川シンポジウム」を開く。東京大先端科学技術研究センター所長の西村幸夫教授が基調講演し、パネル討論もある。

 問い合わせは和歌山県都市政策課(073・441・3228)へ。


写真世界遺産「川の参詣道」に登録されている熊野川(和歌山県新宮市相賀で)

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