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JTが石畳の再生プロジェクト 熊野古道「女坂」

 和歌山県田辺市中辺路町道湯川の熊野古道「中辺路街道」にある「女坂(めざか)」で、日本たばこ産業(JT)が進めてきた石畳の再生プロジェクトが11日、最終を迎えた。3年がかりの取り組みで、延長約500メートルの間にある石畳がよみがえった。

 JTは環境保全の地域貢献を目的に2005年から、「企業の森」の活動として中辺路町内で、多様な樹種が交じる森の再生に取り組んでいる。12年に女坂で石畳再生のボランティアをしたのをきっかけに、本格的な取り組みを計画した。

 作業は県や田辺市の指導を受けて13年4月から開始。年に春と秋の2回ペースで続けてきた。

 最終6回目の11日には社員34人が参加。女坂の約40メートルにわたり器具を使って、石畳を覆った土砂や枯れ葉などを取り除いた。県世界遺産センター職員の指導で古道に露出する杉の根を切り取る作業もした。

 全回参加した姫路支店の武内桂彦さん(55)は「和歌山大学で考古学を学び、熊野古道に興味があったので、最初から参加している。世話になった地に少しでも恩返しができたかなと思う。古道に来るだけで癒やされている」と話した。

 女坂は熊瀬川王子と岩神王子の間にある。滝尻王子(中辺路町栗栖川)方面から向かうとつづら折りの下り坂になっている。石畳の再生計画では当初、女坂の後に続く男坂も予定していたが、地滑りの危険性があり通行止めになっていることからやめた。

 石畳は歴史の道の風情が漂い、古道を歩く人に人気がある。中辺路街道でも各所に残っているが、女坂は土砂がかぶさったままの所が多かった。県観光振興課は「女坂は再生に向けて手が付けられていなかった所。企業と県、市がタッグを組み、継続して取り組むことでよみがえらせることができた。企業の積極的な活動はありがたい」と話した。


写真【熊野古道の石畳にかぶさった土砂を取り除くJT社員ら(和歌山県田辺市中辺路町で)】

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