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荒俣さん講演に400人 田辺市が東京で熊野PR

 和歌山県田辺市は1月30日、東京都千代田区の御茶ノ水ソラシティで熊野地域をPRするシンポジウム「熊野を語る―ひとは熊野に何を求めるか」を開いた。

 世界遺産熊野本宮館名誉館長で作家の荒俣宏さんは基調講演で、花山法皇(968〜1008年)の熊野詣でを例に挙げながら熊野古道の魅力を紹介。続いて荒俣さんをコーディネーターに能楽師の津村禮次郎さん、日本舞踊の市川紅梅さん、真砂充敏田辺市長によるパネルディスカッションが開かれた。約400人が熱心に聴講した。

 花山法皇は藤原一族の策略にはまり出家し、那智山にこもって修行した。同市中辺路町近露にある牛馬童子像は、法皇をモチーフにして制作されたといわれる。上皇や法皇、さらに庶民が盛んに熊野を参詣した背景について荒俣さんは「修験者がツアーガイドになって巡礼道が整備された。日本におけるツーリズムのスタートではないか」と話した。

 パネルディスカッションでは初めに、熊野本宮大社の九鬼家隆宮司が津村さん、市川さんと熊野との関わりを紹介。新宮市のお燈まつりに上り子として参加したという津村さんは「えたいの知れないところが熊野の魅力」、市川さんは「兄の市川團十郎が亡くなる前の役が武蔵坊弁慶だった。熊野との縁を感じる」と述べた。

 老若男女、宗教の違いを問わず多くの人を受け入れてきた熊野のおおらかさについて真砂市長は「世界平和の道しるべになるのではないか」と期待を寄せた。


写真荒俣宏さん(左)をコーディネーターに開かれたパネルディスカッション=東京都内で

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