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史跡周辺を景観保全地区に 世界遺産追加登録へ和歌山県

 世界遺産への追加登録を目指す和歌山県の熊野参詣道や王子跡、神社がある市町は、それらの史跡周辺を景観保全地区に指定した。これにより、既に登録されている史跡周辺と同じように建築物に高さや色で規制が掛かり、木や竹を伐採する場合には事前の申請が必要となる。

 田辺市の闘鶏神社や中辺路潮見峠越、上富田町の八上王子跡や稲葉根王子跡など県内11市町の22カ所の史跡が、世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」への追加を目指している。世界遺産となれば、周辺を史跡と調和した景観にすることが求められる。県や関係する各市町は条例で規制する。

 史跡そのもののコアゾーン(核心地帯)とは別に、設定されている周辺のバッファゾーン(緩衝地帯)が対象。バッファゾーンは基本的に王子跡や神社であれば周囲50メートル以内、参詣道なら両側50メートル以内。

 規制では、建築物であれば高さが13メートル以下、面積が千平方メートル以内と定められ、形状や外観の色彩などが景観を著しく損ねないように制限される。屋外広告物(看板など)も表示面積が5平方メートル以内、高さが5メートル以下とし、光や色彩、形などが制限される。いずれも事前の申請が必要。既存の建築物や屋外対象物は基準を超えていても現状の変更は求めない。

 木や竹を伐採する場合も事前の申請が必要。宅地内や農業用に栽培したり、枯れるなど危険性があったりする木や竹の伐採のほか、植林の計画伐採は申請の必要はない。

 田辺市は市街地にある闘鶏神社のほか、熊野参詣道の北郡越や長尾坂、潮見峠越、赤木越の周辺を新たに景観保全地区にした。そのうち闘鶏神社周辺は道路を基準に区切り、場所によっては建築物の高さが18メートル以下、広さが1200平方メートル以内と定めている。

 新宮市も市街地にある阿須賀王子跡周辺を新たに景観保全地区にした。

 これまで世界遺産登録地がなかった上富田町は新しく景観保全条例を制定し、八上王子跡と稲葉根王子跡周辺を景観保全地区に指定した。

 串本町も熊野参詣道の新田平見道や富山平見道、飛渡谷道、清水峠が世界遺産の候補地になっており、条例を制定した。


【世界遺産への追加登録を目指す闘鶏神社(和歌山県田辺市東陽で)】

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