和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年04月23日(火)

県産イチゴ「まりひめ」の収穫本格化

ハウス内で収穫本番を迎えたイチゴ(和歌山県田辺市中三栖で)
ハウス内で収穫本番を迎えたイチゴ(和歌山県田辺市中三栖で)
 和歌山県田辺・西牟婁でイチゴの収穫が本格化している。県発祥の品種「まりひめ」の栽培が多く、作柄は平年並みという。3月が最盛期で、6月上旬まで続く。

 田辺市の稲成町や芳養町、中三栖、秋津川、上富田町などの14農家が、計1・86ヘクタールの園地で栽培している。すべてハウス栽培で、作業負担を減らすため「高設栽培」に取り組む農家も増えてきた。まりひめは6割弱を占める。

 収穫は昨年12月上旬から始まった。3月に多く収穫するが、気温が低い2月がおいしいといわれている。今季は病害虫の被害が少なく、台風の影響もないという。

 田辺市内の4農家でつくる「稲成イチゴ研究会」は、JA紀南を通じて田辺市や和歌山市、大阪市内の市場に出荷している。市場価格は1月中旬時点で、1パック(約300グラム)当たり平均500円で平年並み。地元の農産物直売所にも持ち込んでいる。

 研究会メンバーで田辺市中三栖の山川義明さん(51)は「これから収穫が始まる二番花のイチゴがおいしく、大きさもある。ぜひ味わってもらいたい」と話している。