和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2019年09月18日(水)

ずさんな支出明らかに 漁協補助金問題で田辺市中間報告

和歌山県田辺市議会の全員協議会で和歌山南漁協への公金支出を巡る問題について中間報告をする真砂充敏市長(前列中央)や市幹部ら=10日、和歌山県田辺市役所で
和歌山県田辺市議会の全員協議会で和歌山南漁協への公金支出を巡る問題について中間報告をする真砂充敏市長(前列中央)や市幹部ら=10日、和歌山県田辺市役所で
 和歌山県田辺市が関わる水産事業で少なくとも19年間にわたり不正な支出があった問題で、市は10日、市議会全員協議会で調査の中間報告をした。イセエビ放流事業ではチェック体制が甘く、和歌山南漁協(本所・田辺市)からの水増し請求を見抜けず、市が事務局を務める別の事業では市職員が事実と異なる実績報告書を作成して補助金を支給していた。公金のずさんな取り扱いが明らかになり、真砂充敏市長は「痛恨の極み。市民、議員の皆さまに心からおわび申し上げる」と謝罪した。

 イセエビ放流事業は、市が事業主体となって和歌山南漁協と実施している。中間報告によると、漁協は放流量の水増しを繰り返し、稚エビ代を過大に請求。2017年度までの19年間で約969万円を不正に受け取っていた。放流には市職員が立ち会っていたが、数量の確認まではしていなかった。本来なら漁協が作成すべき請求書も、市職員が漁協からの聞き取りに基づいて作っていた。

 また、市水産課が事務局を務める「市水産振興会」が実施していた海面環境保全事業では、同じ19年間で約347万円の補助金を不正に支出していた。この件では、担当の市職員が代々、海面ごみの回収量を水増しした実績報告書を作り、不正支給分を振興会の運営費に充てていた。

 このほか、他の放流事業などで同期間に市が漁協などに支出した9200万円余りについても「50%程度が不正または不適正であると推認」されるとしており、最終的な不正額はさらに膨らむ見込み。