和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2019年09月18日(水)

県全域で遠隔救急支援運用 検査画像共有し患者転送迅速に

全国で初めて全県で導入した「遠隔救急支援システム」。詳細な検査データが病院間で共有でき、治療開始までの時間短縮が期待できる
全国で初めて全県で導入した「遠隔救急支援システム」。詳細な検査データが病院間で共有でき、治療開始までの時間短縮が期待できる
 和歌山県は本年度、患者の救急搬送の際に検査画像を病院間で共有し、治療開始までの時間短縮につなげる「遠隔救急支援システム」の運用を県内全域で始めた。脳卒中など「時間との勝負」になる疾患で、大きな効果が期待される。田辺市の紀南病院や南和歌山医療センターなど13病院が連携態勢を組んでおり、全県での実施は全国初という。

 県医務課によると、患者を救急搬送する際には、原則として入院や手術を必要とする患者に対応できる「2次救急医療機関」(2次救急)に搬送。そこで、一刻を争う重篤患者と判断した場合は、より高度な医療が可能な「3次救急医療機関」(3次救急)に転送する。

 これまでは、3次救急への患者転送を検討する際、2次救急の医師が撮影した磁気共鳴画像装置(MRI)やコンピューター断層撮影(CT)、X線などの画像を見ながら、電話で3次救急の医師に説明。画像データをCDに入れ、患者転送とともに届けていたため、移送先の医師が画像を確認するまでに時間がかかっていた。

 時間短縮のため、企業が開発した専用のアプリケーションを導入。2次救急で撮影した詳細な検査画像を、タブレット端末を使い、3次救急の医師に送信する。これにより、病院間の連携が円滑になり、患者転送が必要かどうかなど、より早く正確な判断が可能になった。