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2022年08月08日(月)

串本署を新宮署に統合へ 和歌山県警が半世紀ぶり再編案

県警の再編案
県警の再編案
 和歌山県警は25日、2022年度に串本署を新宮署に統合する再編案を発表した。串本署が管轄する串本町と古座川町は新宮署、すさみ町は白浜署の受け持ちにする。白浜署は白浜町のほか、田辺署管轄の上富田町もエリアとし、西牟婁郡全3町をカバーする。有田署も湯浅署に統合し、実現すれば14署体制が12署体制となる。


 署の再編整備は、和歌山北署が設置された1968年以来、半世紀ぶり。

 案によると、串本署を新宮署に統合。新宮署は、新宮・東牟婁、田辺市本宮町を管轄し、刑事課や交通課など事件事故担当課を強化する。串本署の警察官は新宮署や白浜署に配置する。

 ただ、現在の庁舎は「新宮署串本分庁舎」(仮称)として残し、免許証の記載事項変更や風俗営業の許可、銃砲所持の許可申請、遺失物や拾得物の取り扱い、相談業務など、運転免許証の更新業務以外の行政サービスは続ける。管内の交番や駐在所も存続する。

 パトロール活動も継続し、串本、古座川町をエリアとするパトカーを1台追加する。串本署が津波などで被災した際に備え、串本町の高台に設けている「代替指揮所」には、災害発生時の初動対応に当たる災害対策要員2人を配置する。

 有田署も隣接の湯浅署に統合。湯浅署は、有田郡全3町のほか、新たに有田署が管轄していた有田市も受け持つ。有田署庁舎は「湯浅署有田分庁舎」(仮称)とし、行政サービスは存続する。

 一方、本部では2課を新設する方針。ストーカーや家庭内暴力、児童虐待などに対応している担当室を「人身安全対策課」(仮称)に格上げし、司令塔的機能を持たせる。災害やテロなどの危機管理機能などを強化するために警備部に「警備企画課」(仮称)を設ける。

 これらの方針は、有識者による「次代に対応する和歌山県警察を考える懇話会」からの提言を受け、県警が昨年3月に策定した「機能強化推進計画」に基づく。社会情勢や犯罪情勢、大規模災害に対応するため、限られた人員を集中させ、警察力を最大限に発揮できるよう検討したという。


 警察署の再編案について、串本署管内の3町の首長は本紙取材に次のように述べた。

 田嶋勝正串本町長 なぜこの時期に再編計画が示されるのか理解に苦しむ。串本町長として容認できない。町議会をはじめ町民の皆さまに意見をお聞きし、対応したい。

 西前啓市古座川町長 高速道路の南伸が進む中、来年度中には串本町田原でロケットの発射が予定されている。観光客の増加が予想され、地域住民は交通事故の増加や治安の悪化を心配している。もう少し、地域住民の意見を聞き、時間をかけて結論を出してもらいたい。

 岩田勉すさみ町長 すさみ消防署は以前から白浜町消防本部の中ということもあり、町の管轄が白浜署に変わることについては町民も大きな反対はないと思う。ただ、安全面を考えると警察官の存在は大きく、減らすことには大きな意味がないといけない。江住地区に駐在所は残してもらいたい。

■県民から意見募集

 県民からパブリックコメントを募集している。締め切りは4月23日。意見は「県警察本部警務部警務課(御意見募集担当)」まで、郵送(郵便番号640―8588 和歌山市小松原通1丁目1の1)かファクス(073・423・0560)、電子メール(e8003001@pref.wakayama.lg.jp)で提出する。資料は県警ホームページや各署などで閲覧できる。