和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2021年06月15日(火)

コロナも追い払うワン! 一枚岩に「守り犬」出現

一枚岩に現れた守り犬の影(20日午後4時56分、和歌山県古座川町相瀬で)
一枚岩に現れた守り犬の影(20日午後4時56分、和歌山県古座川町相瀬で)
 和歌山県古座川町相瀬にある国の天然記念物「古座川の一枚岩」に20日、犬の姿に見える影が現れた。春と夏の限られた期間だけ見ることができる現象。里の猟犬が一枚岩を食べようとした魔物を追い払ったという民話にちなんで「一枚岩の守り犬」の影として親しまれており、住民は「コロナ禍という魔物も追い払って」と話していた。

 一枚岩は高さ約100メートル、幅約500メートルの大岩壁。冷え固まったマグマの塊が大地の隆起によって地表に現れ、川に浸食されて一面の岩壁となったという。

 民話では、岩が大好物の魔物が同町池野山の虫喰(むしくい)岩などを食い荒らしながら古座川をさかのぼり、一枚岩にたどり着いた。いよいよ食べようとかじりついたところ、里にすむ猟犬が襲い掛かって魔物を追い払い、一枚岩だけは穴だらけにならずに残った、とされている。

 「一枚岩の守り犬」の影は毎年4月19日前後と8月25日前後の数日間現れる現象。夕日を受けて一枚岩に浮かび上がった対岸の山影が、犬が魔物に向かってほえているように見えるとして有名になった。

 道の駅一枚岩を運営する「monolith(モノリス)」の田堀穣也代表(34)は「この時季は、守り犬に会えるのが楽しみ。新型コロナウイルスの感染が拡大しているが、昔は病気のことを魔物や鬼とも言っていたので、コロナ禍という魔物も追い払ってくれたら」と話していた。