和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年03月29日(金)

児童が梅の塩漬けに挑戦 みなべ町の小学校

容器に梅の実と塩を入れる岩代小学校の児童。8月下旬に天日干しするという(和歌山県みなべ町西岩代で)
容器に梅の実と塩を入れる岩代小学校の児童。8月下旬に天日干しするという(和歌山県みなべ町西岩代で)
梅が入った容器に塩を加える清川小学校の児童(みなべ町清川で)
梅が入った容器に塩を加える清川小学校の児童(みなべ町清川で)
 梅の収穫本番を迎え、和歌山県みなべ町内の栽培が盛んな地域にある小学校では、梅干し作りの取り組みが活発になっている。地域の主産業である梅に、より親しみをもってもらうのが狙い。収穫から始まり、塩漬けや天日干しをして「白干し梅」にするまでの一連の作業を体験している。

■岩代小では全校児童

 岩代小学校は全校児童44人が18日、近くにある保護者所有の園地で梅を収穫した後、学校の体育館で実を塩に漬け込む体験をした。

 JA紀州の協力を得ての取り組み。児童らは縦割りの7班に分かれ、各班とも役割分担して梅を洗い、ポリ袋に塩と一緒に入れて念入りに混ぜ、容器に移した。さらに塩を加え、ふたをして重しを置いた。

 梅の量は7班合わせて84キロ。8月下旬に容器から出して天日干しし「白干し梅」にする。さらに11月にシソ漬けにして、来年1月にパック詰めする。児童らは自宅に持ち帰るほか、世話になった人や東日本大震災の被災地の人に贈る予定。

 6年生の長坂直樹君(12)は「みんなで協力し、てきぱきとすることができた。梅は大好きで、自分たちで作ったのを食べるのが楽しみ。お世話になった人たちにも配りたい。喜んでもらえればと思う」と話していた。

■清川小は4~6年生

 清川小学校では22日、4~6年生9人が塩漬け作業を体験した。地元の仁木豊さん(77)から習った。

 17日に近くの学習園で収穫した約50キロの実を使った。教諭も交じって2班に分かれ、実をきれいに洗った後、容器に実と適量を量った塩を交互に入れていった。最後に梅酢を「きれいな梅干しができますように」と言いながら加えた。

 7月上旬に天日干しし、20日の1学期最終日にパック詰めにして自宅に持ち帰る。

 仁木さんは「みんな協力して上手にできた。家でも梅干し作りを手伝ってもらえればと思う」と話していた。