和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2021年12月07日(火)

スマート農業知って 和歌山県が田辺でフェア

さまざまな最新技術の紹介があった「スマート農業フェア」(14日、和歌山県田辺市新庄町で)
さまざまな最新技術の紹介があった「スマート農業フェア」(14日、和歌山県田辺市新庄町で)
 ICT(情報通信技術)やロボット技術を活用した「スマート農業」を広く知ってもらおうと、和歌山県は14日、田辺市新庄町のビッグ・ユーで、フェアを開いた。関連メーカーによる技術や製品の紹介、研究者による講演があった。

 担い手の減少や高齢化といった生産面の課題がある中、省力化や高品質生産につなげようと、国は、先端技術を活用したスマート農業を推進している。県もフェアのほか、8月から来年2月にかけて、スマート農業に触れてもらう目的で「実践塾」の開催を計画している。

 フェア会場には、18社が出展。農薬散布ドローンやかん水制御システム、電動モーターで荷物の持ち上げなどを助けるスーツ、無料の病害虫診断アプリ、鳥獣被害のわな監視装置などの製品を紹介し、来場者が説明を聞いた。

 講演では、県うめ研究所の大江孝明主任研究員(46)が、みなべ町や田辺市の農家のミカンと梅の園地で実施した、スマート農業技術の開発・実証プロジェクト(2019、20年度)の結果を紹介。

 実証で使ったリモコン式草刈り機は、作業時間が短縮できた一方、刈り払い機に比べて除草の精度が劣ったり、パワー不足だったりといった課題があったこと、自動かん水装置も時間短縮につながったが、装置が高額といった課題があることなどを説明した。

 大江さんは「スマート農機によっては果樹栽培に合っていない点があり、果樹農家の意見・要望を吸い上げ、メーカーの改良につなげる仕組みづくりも大事。スマート農機を多くの生産者に知って、試してもらう機会づくりや、今後の導入に当たっては、スマート農機が使いやすい園地づくりも大事になってくる」と話した。

 フェアに参加した、みなべ町農業士会の松川哲朗会長(63)は「所得も大事だが、今まで通りの農業だと若い人も来ない。後継者をつくっていくためには、こうした魅力ある、新しいことを取り入れた農業をしていくことが必要だと思う」と話した。