和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2019年10月16日(水)

「投票に行こうよ」

 還暦を前にした同世代の友人と会食すると、決まって「退職後は何をするか」「いつまで働くか」が話題となる▼金融庁の金融審議会が試算した「95歳まで生きるには夫婦で2千万円の蓄えが必要」との報告書が公表されてからは「死ぬまで働かなあかん」と自虐的な声も聞かれる。膨れ上がる社会保障費と国の借金に、自分たちよりも若い世代はもっと大変になると心配する▼世間の人たちも似たようなもので、参院選に関する共同通信のアンケートでは、現在の年金制度で老後が「不安だ」と答えた人が8割に上った。少子高齢化で受給額の減少や制度自体の破綻への懸念が相次ぐ。「年金には期待していないし、当てにもしていない」(30歳、自営業男性)との声もあった▼今回の参院選では、年金以外にも消費税増税や憲法改正など暮らしに大きな影響を与える問題が焦点になっている。しかし、選挙戦が中盤に入っても、盛り上がっているとの印象は薄い。和歌山選挙区(改選1)に限れば、自民党候補者がほとんど不在の戦いとなっており、投票率の低下が心配される▼近年、若者を中心に政治離れが加速し、身近な地方選挙でも投票率が低下傾向にある。4月にあった和歌山県議選では、10代の投票率は26%。全体の47%を20ポイント以上、下回った▼せめて国政選挙の時ぐらいは、国の将来について語り合う機会にしたい。まずは選挙権の行使から始めよう。(河)