和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年03月29日(金)

3路線の計画廃止へ みなべ町、都市計画道路見直しで素案

都市計画道路の廃止候補路線と存続候補路線
都市計画道路の廃止候補路線と存続候補路線
整備が計画されていた南道新庄線の終点付近(みなべ町東吉田で)
整備が計画されていた南道新庄線の終点付近(みなべ町東吉田で)
 和歌山県みなべ町は、都市計画道路の建設見直しについての素案をまとめた。見直しは初めてで、3路線が計画の廃止候補になっている。素案に対する町民の意見を16日まで募っている。

 都市計画道路は、市街地の都市計画区域内で建設が計画された道路。みなべ町では1971年と1996年に計7路線が計画された。途中で整備区間を延ばすなどの変更はあったが、これまでに「高規格幹線道路南部白浜線」(延長2250メートル)、「南部停車場線」(同330メートル)、「新庄芝崎線」(同1020メートル)の3路線が完了している。

 残りの4路線のうち、「北道埴田線」(同千メートル)で96%、「山手線」(同1620メートル)で72%は工事が終わっているが、「南道新庄線」(同950メートル)は着手していない。

 もう1路線「国道424」(同1563メートル)は92%で工事が終わっているが、130メートルにわたって歩道の幅が狭い状態となっている。

 この4路線は計画されてから50年たったものもあるが完了しておらず、将来的に人口が減少し、交通量の予測でも減少傾向になることが示されていることから、都市計画の見直しが必要だと判断した。検証は、2013年に策定された県の計画道路見直し方針改訂版に基づき、必要性や代替路線の有無、実現性などを踏まえて実施した。

 この結果、南道新庄線は、新しく改良されたり整備されたりした国道424号や町道新庄芝崎線など、代替路線があるため、都市計画道路の整備目的や機能が既に確保できていると判断。山手線と北道埴田線も、代替路線があるのに加え、必要に応じて部分的に改良することが効果的だとした。

 国道424号については、都市幹線道路で緊急輸送道路に指定されていることから、改良が必要だとして「存続」候補にしている。

 今後、町民の意見を参考にし、10月ごろに都市計画案を策定。都市計画審議会での討議を経て、来年3月ごろの決定を目指す。素案に対する意見は、町建設課に持参するか電子メールやファクス、郵送で受け付ける。素案は同課や町のホームページで閲覧できる。対象は町内に在住か勤務、事業所を開設しているか、町内の学校に通う人。

 問い合わせは町建設課(0739・33・9370)へ。