和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2021年11月29日(月)

農林水産祭で天皇杯受賞 田辺市の山長林業・山長商店

榎本長治さん
榎本長治さん
 2021年度農林水産祭での天皇杯、内閣総理大臣賞、日本農林漁業振興会会長賞の受賞者を決める審査会がこのほどあり、林産部門で和歌山県田辺市新庄町の山長林業・山長商店が天皇杯に選ばれた。県内ではほかに、水産部門で新宮市三輪崎の高岡商店が日本農林漁業振興会会長賞に選ばれた。

 農林水産祭は農林水産省と同振興会が1962年から実施している。農林水産業と食に対する国民の認識を深め、農林水産業者の技術改善と経営発展の意欲を高めるのが目的。農産、林産、水産、園芸など七つの部門に分けて審査し、天皇杯は農林水産関係者の最高の栄誉とされる。

 11月23日に明治神宮会館(東京都)で開かれる農林水産祭の式典で表彰される。

 山長林業・山長商店は地域の山林を集約管理し、良質材を生産する体制を構築。高性能林業機械の導入を進め、集材の無線化や自動化にもつながる油圧集材機の開発に取り組むなど架線集材の発展にも貢献している。

 日本農林規格(JAS)の柱材や横架材を生産し、高品質のプレカット無垢(むく)材を首都圏の工務店に直接供給することで建築用材の高付加価値化に成功。今年は低質材を受け入れる新工場も稼働させ、地域材の活用拡大にも貢献している。

 両社の代表を務める榎本長治さん(75)は「祖父、父、私と取り組んできた、紀州の木を世のために役立てたいという思いを評価いただいた。素材生産者、森林組合など地域の仲間や遠方の工務店、施主さんに支持いただけた中でできていることでもある」と受賞の喜びと周囲への感謝を述べた。その上で「低炭素社会に向けた取り組みなど今後も課題に前向きに対応したい」と意欲を示した。