和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2019年09月19日(木)

「高校野球は課外教育」

 全国高校野球選手権大会の地方大会の代表校が次々に決まっている。和歌山大会では、南部と熊野が準決勝に進出。大いにファンを沸かせた▼そんな中、エンゼルスの大谷翔平投手が高校時代に記録した160キロを超える163キロのボールを投げる大船渡高校の佐々木朗希投手を岩手大会の決勝に登板させなかったことが話題になっている▼「憧れの甲子園を目前に、最後まで投げさせてやるのが人情」という声もあれば、「故障予防のために私が判断した。(連投となれば)故障する可能性が一番高いと思った」という監督の判断に賛同する人も多い▼炎天下、一人で投げ続ける投手の負担は計り知れない。過去にも連投や酷使がたたって肩や肘を痛め、選手生命を絶たれた投手が何人もいた。僕が記者や日本高野連の理事として身近に接した中にもそういう投手がいた▼それでも「できるところまでやらせるのが高校野球だ」という元監督もいる。逆に「アメリカでは連投になる試合で登板させることはあり得ない」という国際スカウトがいるし「肩を壊してでも投げるという姿に感動してはいけない」というスポーツ評論家もいる▼大いに議論すればいい。炎天下で続く過密日程や熱中症対策、投球数制限問題など、即座に手を付けなければならないことは山ほどある▼高校野球は興行ではなく課外教育である。そこを踏み外さない議論である限り、必ず答えは出る。(石)