和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年10月05日(土)

前沢氏が白浜町に1千万円 ふるさと納税、串本、那智にも

 和歌山県白浜町は、衣料品通販大手ZOZO(ゾゾ)創業者の前沢友作さんから、ふるさと納税で1千万円の寄付を受けた。前沢さんのツイッターでの呼び掛けに、同町日置出身の町職員が、地元の豊かな自然を生かして観光振興に取り組みたいと提案した。

 寄付は22日付。井澗誠町長は「一足早いお年玉をもらったようで、大変ありがたい」と喜んでいる。

 前沢さんは10月12日、自身のアカウントで「ふるさと納税10億円を観光振興に」と投稿し、全国の自治体に応募を呼び掛けた。この中で、地域の課題や、他地域にはない体験企画のアイデアを募った。

 この投稿に気付いたのが、町総務課で、ふるさと納税を担当する鳴尾豪さん(40)。井澗町長に報告した上で、旧日置川町で人口減少と高齢化が進み、何をするにも担い手が少なくなっているという現状を伝えつつ、地域の自然を使う体験企画が楽しめるようにしたいと応募した。

 前沢さんは24日、全国の87市町に500万~3千万円を寄付したと投稿した。応募した自治体は約300あったとみられる。

 前沢さんが白浜町へ寄付するのは昨年12月の500万円に続き2回目。1回目は前沢さんの投稿に井澗町長が応じた。町はこの500万円を、町民向けに商品券を給付する事業の費用に充てた。

■串本1千万円、那智勝500万円 宇宙つながりで

 前沢さんは今回、串本町にも1千万円を、那智勝浦町には500万円を寄付した。

 前沢さんは12月、日本の民間人として初めて、国際宇宙ステーションに滞在した。

 国内初の民間小型ロケット発射場の建設が進んでいる串本町は、寄付の使い道として「ロケット関連の観光振興に活用させていただく」とコメントを出した。