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2024年04月24日(水)

上富田町が転入超過最多 和歌山県内の市町村、国勢調査まとめ

2020年10月まで5年間の転入数と転出数(和歌山県紀南地方)
2020年10月まで5年間の転入数と転出数(和歌山県紀南地方)
 和歌山県内の市町村で、2015年10月1日から20年10月1日までの5年間に転入した人と転出した人の差は、上富田町が最も多い408人増だったことが、国勢調査の集計結果から分かった。転入者1744人の約半数、873人が田辺市からだった。一方、転出が転入を超過した数が最多だったのは田辺市で1599人だった。


 国が15年と20年の国勢調査結果を基にまとめ、県内分を県が公表した。

 この5年間で転入数が最も多かったのは和歌山市の2万877人で、次いで田辺市の4435人、岩出市の4407人。一方、転出数は和歌山市の2万1170人、田辺市6034人、紀の川市4642人などだった。

 転入が転出を超過したのは上富田町のほか、日高町(203人)、白浜町(165人)、日高川町(80人)、古座川町(27人)、太地町(24人)、高野町(10人)の7町。この他の23市町村では転出数が転入数を上回った。転出超過数が多かったのは田辺市に次いで紀の川市(1336人)、海南市(945人)、有田市(897人)、新宮市(636人)、橋本市(462人)、みなべ町(439人)などだった。

 上富田町の転入数は1744人、転出数は1336人。転入数に占める県内他市町村からの人数の割合は、多くの市町村が50~60%台だったが、上富田町は82・6%(1440人)だった。

 上富田町の転入のうち、隣接の田辺市からが最多で、次いで白浜町233人、和歌山市84人、みなべ町55人、すさみ町31人などだった。他県からは17・0%(296人)。残りは国外からで8人だった。

 県への転入者は3万428人、転出者は3万8039人で、7611人の転出超過となった。

■県人口の8割近く5年前と同じ住所

 県人口92万2584人のうち、5年前と同じ住所に住んでいる人は77・6%の71万6081人。住所を移動した人は15・5%の14万3325人で、残りの7%近くは移動状況などが判明しなかった。移動した人のうち、8割近くの11万2897人が県内での移動だった。同一市町村内は8万1985人、県内他市町村からの移動は3万912人。一方、他県からは2万8299人、国外からは2129人となった。

 各市町村人口のうち、5年前と同じ住所に住んでいる人の割合は、九度山町が92・1%と最も高く、広川町の90・0%、みなべ町の89・4%などが続いた。一方、移動していまの住所に住んでいる人の割合は上富田町の20・0%が最高で、和歌山市19・4%、白浜町19・1%と続いた。