和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年04月20日(土)

堀氏が再選 那智勝浦町長選

支持者を前に、ズームを使って万歳をする堀順一郎氏(24日午後9時5分ごろ、和歌山県那智勝浦町朝日4丁目で)
支持者を前に、ズームを使って万歳をする堀順一郎氏(24日午後9時5分ごろ、和歌山県那智勝浦町朝日4丁目で)
那智勝浦町長選の開票結果
那智勝浦町長選の開票結果
 任期満了に伴う和歌山県那智勝浦町長選が24日、投開票された。現職の堀順一郎氏(63)=無所属=が5462票を獲得し、新顔で元町議の和泉行洋氏(55)=無所属=に2728票の差をつけ、再選を果たした。当日有権者数は1万2407人で、投票率は66・62%(前回無投票、前々回69・00%)。

 堀氏は選挙戦に入る前、新型コロナウイルスに感染。本人不在の中、後援会が堀氏の「公正・公平な町政を継続」などの主張を訴えた。和泉氏は「政策で町は変わる」と町政の刷新を訴えたが及ばなかった。

 24日午後8時50分ごろ、同町朝日4丁目の堀氏の選挙事務所に当選確実の一報が入ると、集まった支持者から喜びの声が上がった。

 堀氏は自宅療養中のため、事務所に入ることができず、ウェブ会議システム「Zoom(ズーム)」であいさつ。集まった支持者らに感謝の言葉を述べ、「これからの4年間、町政発展のため頑張っていくので、力を貸してもらいたい」と呼び掛けた。

 堀氏は、避難困難地域(築地地区)の解消と自主防災組織への支援拡充、町営バスと熊野御坊南海バス那智山線の75歳以上の運賃無料化、体育文化会館周辺の公園化と木戸浦グラウンドの芝生化などを公約に掲げて選挙に臨んだ。

 堀氏は報道陣の取材に今回の選挙の勝因について「4年間、誠心誠意に尽力してきたところが、町民に認めていただけたと思う。これにおごらず、引き締めて頑張っていきたい」と述べた。2期目に向けて「まずは町民の安全、安心。そして子育て支援、高齢者対策、観光振興を町民と一緒になってやっていきたい。笑顔があふれる町、住んで良かったと言われる町にしていきたい」と抱負を語った。

 本人不在という異例の選挙戦を制した後援会の大江清一会長(74)は「前代未聞の選挙だった。非常事態だったので、スタッフ一同が一致団結して選挙に取り組んだ」と振り返った。