和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2022年08月20日(土)

田辺の地域課題に挑戦 地元と都市企業でビジネスづくり

田辺市の若手経営者と地域課題を解決するビジネスについて議論する大手企業の社員ら(和歌山県田辺市湊で)
田辺市の若手経営者と地域課題を解決するビジネスについて議論する大手企業の社員ら(和歌山県田辺市湊で)
 都市部の大手企業社員が、和歌山県田辺市の若手経営者と地域課題を解決するビジネスづくりに取り組んでいる。業種も職種もさまざまな人材がチームを組んで臨む「越境」研修。企業側は次世代リーダーの育成、市側は課題解決の助っ人を期待している。


 日本能率協会マネジメントセンター(東京都)が主催する人材育成事業「ことこらぼ」。大手企業7社から参加した11人が、市の人材育成事業「たなべ未来創造塾」修了生3人と4カ月間のプロジェクトに取り組む。

 研修は5月からスタート。15~17日に初の現地実習があり、「未来塾」修了生で林業ベンチャー「ソマノベース」の奥川季花さん(26)、葬祭業「中田」の中田真寛さん(47)、田辺自動車学校の野村晃大さん(44)と対面。事業の現場を視察し、課題を共有しながら事業の方向性を議論した。

 奥川さんとチームを組む花王近畿支社(大阪市)のトレードマーケティング担当、榮梨沙さん(36)は「他社の人とこんなに議論し合える機会はない。各社によって常識が違うのも新鮮。もっと堅苦しい研修を予想していたが、楽しい。田辺は人も食も魅力的。課題解消に貢献したい」と意気込みを語った。

 研修を支えるスタッフにも多様な人材がいる。野村さんのチームにメンター(助言者)として参加しているNTT東日本神奈川事業部(横浜市)の金石浩爾さん(38)は、普段は広報を担当している。「働き方改革として副業に挑戦している。本職とは全く異なる役割で、学ぶことは多い。この経験を本業で還元し、地域活性化に貢献したい」と話した。

 野村さんは「実際に現地を見てもらったことで、田辺ならではの価値について議論が深まった。どんな事業が生まれるか楽しみ」と期待している。

 研修は全7回で、今回が3回目。今後事業計画を立案し、今秋に成果を発表する。