和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2022年06月30日(木)

いまだ9割弱の女性が男性に気をつかう…「生理」への理解、進まぬ社会 “個体差”あるため同性からのバッシングも

9割弱の女性が、生理について異性に話すのを気をつかう (C)oricon ME inc.
9割弱の女性が、生理について異性に話すのを気をつかう (C)oricon ME inc.
 女性のウェルネスに対する社会的関心が高まっている。産業界では女性ならではの健康問題を解決するフェムテック商品が続々と開発され、経済的理由などで生理用品を十分に入手できない「生理の貧困」への支援も進んでいる。かつて「生理」について語るのはタブー視されたが、昨今は自らの体験や意見を公言する著名人も増えた。では実生活ではどの程度、生理についての意識が変わっているのか。eltha by ORICON NEWSでは生理に関する女性の心と身体の悩み、現状について意識調査を実施した。

【動画】赤裸々に語る! “避妊リング”装着を公表した益若つばさの体験談

◆意識の見直しが社会的に取り組まれるも…いまだタブー視される“生理の話題”

 俳優・二階堂ふみが出演中の花王の生理用品「ロリエ」CMで「生理への理解が深まることで変わることもあるという」というメッセージを発信している。先頃は長年、生理痛に苦しんできたというモデルの益若つばさがYouTubeで「避妊リング(ミレーナ)」を装着したことを公表し、大きな話題になった。

 ひと昔前まで「生理」を公に語るのはタブー視されがちだった。しかし昨今は、女性のウェルネスを社会課題として捉える取り組みが進み、前述のように生理について声を上げる著名人がメディアに取り上げられることも増えている。

 では実社会ではどの程度、生理にまつわる意識変化が定着しているのか。オリコン・モニター・リサーチでは10~50代の女性1000名にアンケートを実施。まず「生理について周りの人に話しにくいと感じていますか?」との問いに対しては、全体の66.9%が「そう思う」と回答。世代別では30代以下が約7割、40代以上は約6割の人が「話しにくい」としており、世代間で若干の意識の差があった。

 生理に対する意識改革が進む一方で、タブー視する層も少なからず存在している。それによってさらに話しにくくなるなど、生理の社会的理解に向けた課題は、まだ山積みだ。

◆「女性社員の生理周期をチェックする上司がいる…」現状に憤る声多数

 続いて「生理に関して異性に話すのは気をつかいますか?」との問いには、全体の実に89.1%が「そう思う」と回答。年代や職業による差はほぼなく、「気をつかう」という人が圧倒的に多かった。

 気をつかう理由としては、「相手の反応や周りの反応など、生理のことを男性に話してはいけないような空気がある。体調不良やホルモンバランスの崩れは深刻なことなのに、下ネタかのように扱う男性がいて傷つく」(10代女性・神奈川県)、「職場で女性社員の生理周期をチェックしている上司がいて非常に不快だった。そのことを人事に相談しても『その程度は軽く受け流してこそ大人の女性である』と言われ、生理日がばれないようにした」(40代女性・埼玉県)など、理解不足に憤りの声を挙げる人が多かった。

 さらに、「異性の人に生理痛を理解してもらえず、『生理痛ぐらいで休んで』と言われるので話しづらい」(40代女性・兵庫県)、「生理痛がひどくて会社を休みたかった時に、『それくらいのことで休むのは迷惑だ』と言われた」(30代女性・神奈川県)、「男性教師に生理と言いづらく、理由を詳しく言わずに体育の授業を見学や欠席したところ、『やる気が無い』『体調管理がなっていない』などと注意された」(20代女性・埼玉県)と心無い言葉に傷つけられた経験のある人が多いようだ。

◆「生理痛による休みは甘え!」…個体差のため同性から厳しく言及されるケースも

 一方で「生理に関して同性に話すのは気をつかいますか?」という問いでは、「そう思う」と回答した人は44.9%と異性に比べて少ない結果となった。年代別では30代が50.0%と最も多く、50代は40.0%と年代による意識の差が見られた。

 しかしながら生理痛の症状は個人差が大きいため、同性に対する悩みもある。「職場の上司で生理痛に理解のない人がいました。同性でも“人それぞれ違う”ということがわかってない人もいるので、話すときは、相手が柔軟な人であるかを確認する」(30代女性・埼玉県)、「症状に個人差があるため、『甘えている』というような捉え方をする人が少なくない」(20代女性・東京都)、「薬を飲めば治ると思われている。頭痛や腹痛だけでなく、メンタル面の辛さは全く理解されない」(20代女性・北海道)、「『月経の苦しみは人それぞれなので、同性であっても理解されない。『ズルだ』とか『痛みに弱い、軟弱だ』と言われることもある」(40代女性・千葉県)と、同性であっても理解を得るのは「いまだに難しい」という実状が浮かび上がってきた。

 また、身近な同性である母親に対しても、「生理が辛いと相談しても『大袈裟。根性がなさすぎ』『若いときは、そんなことくらいで休まなかった』と理解してくれない」(30代女性・福岡県)、「母親に『薬を飲んでいるのにそんなに辛いの?』『病気ではないんだから』といった扱いを受けた」(30代女性・神奈川県)と気をつかったり、あるいは厳しく言及されるなどして、肉親であっても生理の話題を避けるケースもあるようだ。

 SDGsの目標の1つに「ジェンダー平等を達成し、すべての女性と女児の能力強化を行う」ことが掲げられている。その実現には「女性の心と体の健康」を理解し、社会との関わりを健全化していくことが欠かせない。生理についての理解が社会的価値基準として定着するには、まだまだ時間がかかりそうだが、ようやく起こった動きが、今後さらに促進されることを願いたい。

(文/児玉澄子)

【調査概要】
調査対象:OMR会員 女性10~50代
サンプル数:回答者全体 1000名(各年代250サンプル)
調査期間:2022年5月10日(火)~16日(月)
調査手法:インターネット調査
調査機関:オリコン・モニターリサーチ(https://omr.oricon.co.jp/?cat_id=omr-news)

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提供:oricon news