和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年04月19日(金)

本州最南端で海開き 和歌山県串本の橋杭と田原

国の名勝・天然記念物「橋杭岩」を望む橋杭海水浴場で海水浴を楽しむ子どもたち(和歌山県串本町くじの川で)
国の名勝・天然記念物「橋杭岩」を望む橋杭海水浴場で海水浴を楽しむ子どもたち(和歌山県串本町くじの川で)
海開きに当たり橋杭海水浴場で行われた安全祈願の神事
海開きに当たり橋杭海水浴場で行われた安全祈願の神事
 和歌山県串本町にある橋杭海水浴場(串本町くじの川)と田原海水浴場(同町田原)で2日、海開きがあった。異例の早い梅雨明けで厳しい暑さが続く中、さっそく訪れた海水浴客が本州最南端の町で海水浴を満喫。両海水浴場の開設期間は8月末までの予定。


 両海水浴場ではこの日、南紀串本観光協会(島野利之会長)が安全祈願の神事を営んだ。

 橋杭海水浴場で午前9時から営まれた神事には関係者約30人が参列。古座神社(同町古座)の石田保宮司(61)が祝詞を奏上したり、海に向かっておはらいをしたりした。

 神事終了後、島野会長(55)が「左手に橋杭岩、正面に大島、奥にはくしもと大橋が見える絶好のロケーションの海水浴場で、大き過ぎずにプライベート感覚もあって、皆さんに毎年楽しんでいただいていると思う。今年は異例の早さで梅雨も明け、たくさんの方が来てくれると期待している。この冬には念願のロケット発射も控えて内外から串本町が注目されており、観光協会としてもコロナの感染対策には十分注意しながら、いろんなことにチャレンジしていきたい」とあいさつした。

 来賓の田嶋勝正町長も「今年は暑い夏といわれている。串本町が一番盛り上がるのは夏であり、多くの皆さんにお越しいただいて満喫してほしい」と祝辞。関係者でテープカットをしたほか、町内で教室を開いている竹中みどりさん(新宮市)によるフラダンスの披露もあった。

 橋杭海水浴場で「ビーチハウス・ラパン」を営む青木寛さん(53)によると、この日は、午前10時半ごろには20人ほどが訪れた。

 堺市から家族5人で来たという小学3年生の北村陸翔君(8)は「冷たいけど気持ちいい」と笑顔。家族3人で大阪府岸和田市から訪れた小学3年生の瀧北楓君(8)も「今年海に入ったのは初めて。楽しい」とはしゃいでいた。

 青木さんは「初日からこれだけの方が来てくれるのはなかなかない。梅雨が明けて厳しい暑さが続いており、さあ泳ぎに行こうという感じなのではないか。幸先が良い」と話していた。

 田原海水浴場でも同日午前10時半から海開きの神事を営んだ。遊泳時間は橋杭海水浴場が午前9時~午後5時、田原海水浴場は午前10時~午後5時。

 町産業課によると、昨年は期間中(7月4日~8月31日)、橋杭海水浴場には7866人(7月3323人、8月4543人)、田原海水浴場は1636人(7月667人、8月969人)が訪れたという。