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2021年01月18日(月)

苗木生産で全国表彰 田辺市の育林業会社

住宅街にある育苗場でヒノキ苗を手にする中川雅也さん(27日、和歌山県田辺市文里1丁目で)
住宅街にある育苗場でヒノキ苗を手にする中川雅也さん(27日、和歌山県田辺市文里1丁目で)
 和歌山県田辺市文里2丁目の育林業会社「中川」が生産したヒノキのコンテナ苗が、2018年度の「全国山林苗畑品評会」で全苗連会長賞を受賞した。市街地の耕作放棄地を活用し、地域に根差した育苗の取り組みが評価された。

 品評会は全国山林種苗協同組合連合会主催。中川は、県山林苗畑品評会で最優秀苗畑賞を受賞し、全国審査に進んだ。全苗連会長賞は、農林水産大臣賞、林野庁長官賞に次ぐ賞。

 中川は16年に創業。市内の森林組合に勤めていた中川雅也さん(36)が中心となり、家業だったガソリンスタンドをたたんで起業した。母の文惠さん(65)が代表取締役に就いている。

 苗木の生産は、同市文里1丁目など3カ所の空き地計約800平方メートルを活用。ウバメガシやスギ、ヒノキなどを育てている。コンテナを使うことで、ポット苗のように根が中でとぐろを巻かずに真っすぐで強い苗木が育つ。会社から近く管理しやすいほか、山間部と比べて鳥獣害が少ないというメリットもある。

 中川さんは、市の人材育成事業「たなべ未来創造塾」の2期生。27日には市役所を訪れ、真砂充敏市長に受賞を報告した。真砂市長は「地元からこうした賞を受ける方が出てくることで、地域の林業にも弾みがつく」とたたえた。

 中川さんは「幼稚園や企業とも連携して苗作りを進めていきたい。愛着を持って山づくりに関わってもらうことで、和歌山の林業を盛り上げることができると思う」と話している。