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2019年11月14日(木)

文化財登録記念し企画展 白浜の南方熊楠記念館

南方熊楠記念館の本館(和歌山県白浜町で)
南方熊楠記念館の本館(和歌山県白浜町で)
企画展で展示している設計図
企画展で展示している設計図
 和歌山県白浜町の南方熊楠記念館は、同館本館が国の有形文化財(建造物)に登録されることを記念した企画展を開いている。本館の設計図や、県内の文化財(同)92カ所の写真などを展示している。11月24日まで。期間中は関連の講演会も予定している。

 記念館の本館は1965年4月に開館した鉄筋コンクリート2階建て。モダニズムを基調とした外観や、らせん階段、田辺湾を一望できる貴賓室が特徴。国の文化審議会は7月、文化財に登録するよう文部科学相に答申した。戦後にできた建物としては県内初、白浜町内でも初めての登録になるという。

 日本建築学会の理事を務めた野生司義章(のうす・よしあき)氏が設計した。総工費3千万円余り(当時)の8割が寄付で賄われたという。

 谷脇幹雄館長によると、新館(2017年3月開館)整備の際には本館を取り壊すことも検討されたが、建築の専門家から「デザインが優れている」という意見があったことなどから、残すことになった。いまも来館者の中には、展示物でなく建物自体に注目する人もいるという。

 企画展では、野生司氏が手掛けた本館の設計図や、開館記念で作った写真集も並べている。谷脇館長は「(寄付という)いわば『民の力』でできた建物が、こうして今も利用されて残っていることに価値がある」と話している。

■ 14日に講演会

 記念館では14日午後2時~4時、企画展に関連する講演会を開く。県教委文化遺産課の御船達雄さんが「歴史的建造物の保存と活用」と題して話すほか、県建築士会副会長の中西重裕さんは「きのくに風景賛歌」のテーマで講演する。2人と谷脇館長によるトークもある。入館料が必要。事前申し込みは不要。

 11月23日午後2時~3時は、谷脇館長が「南方熊楠と和歌山」と題して講演する。同日は「関西文化の日」で、入館料は無料になる。

 問い合わせは南方熊楠記念館(0739・42・2872)へ。