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2019年10月20日(日)

ラグビーW杯で被害者続出、弁護士に聞く 偽チケット扱う「viagogo」は罪に問えるのか

ラグビー・ワールドカップのチケット(本物)
ラグビー・ワールドカップのチケット(本物)
 ラグビー・ワールドカップ(W杯)で問題となっている偽チケット。感動的な試合展開で話題を呼んだ9月28日の日本対アイルランド戦でも、被害者がTwitterなどで被害を訴えていた。チケット転売仲介サイト「viagogo(ビアゴーゴー)」を介して購入したが、当日に会場入りするところでチケットに記載されたQRコードがエラー表示となり、それが偽造されたものだと判明して入場できなかったのだ。この問題について、チケット転売に詳しいField-R法律事務所の東條岳弁護士に話を聞いた。

(図)音楽ライブ、チケットサイト購入者の割合

「viagogo」は、スイスの「viagogo AG」が運営する海外のチケット転売仲介サイトで、日本向けサイトも展開している。高額転売や偽チケットも扱っていることから、スポーツや音楽業界の関係者は「悪質サイト」としてみなしている。その悪質性は、専門家も指摘しており、東條弁護士は次のように語る。

「“ラグビーワールドカップ”などの単語で検索すると、公式サイトより上位にリスティング広告として「viagogo」が掲載されることが多く、公式サイトであると勘違いして購入してしまうという例が絶えませんでした(Googleは、現在はリスティング広告からviagogoを外す対応を行っている)。また、「○人がこのイベントを見ています」「このセクションは完売する見込みです」「チケットを放棄すると、今後この価格で購入できなくなる可能性があります」など、購入を急かすような文字が踊るサイト構成も一因となり、ラグビーワールドカップについては、「viagogo」を公式サイトであると誤信して購入してしまう人が多数発生したようです」

「早くしないとチケットを入手できなくなると思い込み、急いでチケットを購入してしまった」「後で転売サイトだと気付き、キャンセルを求めたが、応じてもらえなかった」――こうした被害の声が、各地の消費者生活センターなどに届いていたようだ。

 実はラグビーW杯開幕前の9月13日、消費者庁は「viagogo」を名指しで挙げて、注意喚起するニュースを発信していた。さらにラグビーワールドカップの公式サイトでも、ニュースとして注意喚起をうながしていた。それでも同サイトの悪質な特性から、被害は拡大してしまったようだ。

 では、偽チケット購入者や興行主が、「viagogo」を罪に問う方法はあるのだろうか。東條弁護士に聞いた。

「今回のワールドカップでは、「viagogo」経由の購入であるか、そうでないかを問わず、偽造チケットが販売されていたり、本来は入場できない方法であるにもかかわらず「これで入場できる」という虚偽の説明を受けたりしたケースも見られます。また、入場のために必要なQRコードなどについて、同一のコードを複数の人物に販売するといったケースも見られます。「viagogo」などの多くの転売プラットフォームは、“取引の場を提供しているだけ”というスタンスなので、チケットの売買が行われた当事者の間のトラブルには原則関知しないという態度です。したがって、通常は転売プラットフォームが直接法的責任を負うことはありません。しかし、入場することができないチケットであると認識しているにもかかわらず、それが転売されていることを放置していたなどの状況がある場合には、転売プラットフォームが責任を問われる場合もあるでしょう」

 しかし今回のケースは海外サイトでの事例なだけに、「運営者が外国企業の場合に、責任を問うことは容易ではありません」とも語る。国内での被害への対応が難しいいま、まずは購入者がチケットに関するトラブルへの意識を持つことが重要だということになる。

 ちなみにラグビーW杯の公式サイトでは、「公式チケットサイト以外のウェブサイトで購入したチケットは無効とされ、使用できませんのでご注意下さい」とうたっている。東條弁護士は、「チケットがどのような条件で販売されているのか、公式サイトなどでよく確認をして、無効とされる可能性がある転売プラットフォームからは購入しない、という態度を消費者の皆さんに身につけていただくことが、チケットに関するトラブルに巻き込まれないベストの方法だと思います」と注意を促している。

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提供:oricon news