和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2019年10月19日(土)

新時代目前の県議選 若者の行動に期待する

 2019年は春に統一地方選があり、前半の4月7日には、平成最後となる県議選(14選挙区、定数42)が執行される。18歳まで選挙権が引き下げられてからでは初の県議選でもある。新しい時代にふさわしい代表を、県議会に送り出したい。


 県議は、県民の代表として、県が提案する予算や条例などを審議したり決定したりする。その権限は重い。県の施策や方向性に賛同して応援するだけでなく、県政の監視役として誤りを指摘し、時には議員発の条例案など新たな提案をすることも求められる。


 紀南をはじめ、地方にはさまざまな課題がある。少子高齢化が止まらず、過疎化も年々進んでいる。それに伴って公共のバス路線が次々に廃止され、通学や買い物、病院通いなどに不安を訴える人も少なくない。


 人口減は農業や林業、水産業、さらには地域経済の衰退にも直結する。それが後継者不足に拍車を掛け、さらなる衰退を招くという悪循環。


 それにあらがって、どう若者を呼び込むか。地方の医療介護体制をどう維持するか。ITや人工知能(AI)を活用した新しい地域活性化をどう進めていくか。近い将来予想される大規模地震や水害などの災害への備えは進んでいるか。それは市町村の課題である以上に、県政の課題であり、一朝一夕で解消できるものではない。


 しかし、それぞれの地域に寄り添って話を聞き、調査・研究を重ね、身を削ってでも課題解決へ真剣に取り組むのが議員の役割である。そんな志を持ち続けられる人物を選出したい。


 今のところ、紀南では田辺市と新宮市を除く3選挙区が激戦となりそうだ。西牟婁郡(定数2)は現職2人と前職1人の戦いが予想され、東牟婁郡(定数2)は現職1人と新顔1人のほか、別の新顔が近く出馬表明する予定。4回連続で無投票だった日高郡(定数3)は現職3人に加えて新顔1人が出馬を表明しており、20年ぶりの選挙戦になりそうだ。


 しかし、有権者の関心は低い。県議選の投票率は前回まで4回連続で過去最低を更新。前回は初めて50%を切り、48・11%まで下がった。


 特に若年層の投票率が低い。前回の参院選、衆院選、知事選は18歳、19歳の投票率が全年代より低い。特に19歳が低く、先日の知事選では全年代の38・33%より20ポイント以上低い17・92%だった。西牟婁、東牟婁ではともに12%台しかなく、紀南では19歳の9割近くが投票に行かなかった。


 選挙は人ごとではない。投票所に足を運ばないようでは、政治から無視されても構わないというメッセージにもなりかねない。


 今後、人口減と税の負担増がますます厳しくなることが予想される。そんな時代だからこそ、未来の和歌山を担っていく若者には、県の将来を見据えて意思を示してもらいたい。投票所に足を運ぶことが未来につながる。 (K)