和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2020年07月15日(水)

この人/田辺市展でダブル知事賞/熊野高校3年生/弓塲祥世さん(17)

 ゆば・あきよ=田辺市在住。2018年度までの主な受賞は、田辺市展洋画の部奨励賞、同彫塑の部市長賞、県展彫塑の部優秀賞、高校生国際美術展佳作、全国高校総合文化祭出品。
 ゆば・あきよ=田辺市在住。2018年度までの主な受賞は、田辺市展洋画の部奨励賞、同彫塑の部市長賞、県展彫塑の部優秀賞、高校生国際美術展佳作、全国高校総合文化祭出品。
 本年度の田辺市美術展覧会で洋画、彫塑の両部で最高賞の知事賞を受賞した。「どちらも思っていたより高い賞を頂いた。友達や先生から祝ってもらって、これからのモチベーションにつながった」と話す。

 小さい時から絵を描くのも見るのも好きで、美術の科目が豊富に選べる熊野高校総合学科に進学し、美術部に入部した。アイデアは自分のイメージだけでなく、顧問や他の部員のアドバイスが合わさって生まれるという。

 洋画の部の受賞作「燦々(さんさん)」では「実のつぶつぶや皮のつるつるなどさまざまな質感の違いや変わり目を描きたい」と題材にミカンを選び、力強く描写した。

 彫塑の部の受賞作は、大小の折り鶴を母と娘に見立てた「坐る母娘」。足の角度、顔の向きに注意を払い、母と娘が見つめ合う、家族の温かい雰囲気を表し、背筋をまっすぐにした姿から女性らしさを表した。昨年の市展の市長賞受賞作「坐る少女」も折り鶴を少女に見立てた作品で、「今年は昨年の作品を形を変えて挑戦してみては」という顧問のアドバイスを受けて制作した。

 上達のこつは他人の意見に耳を傾けること。「自分の世界に集中し過ぎると直すべき所に気付けないと思う」。憧れる画風はシュールレアリスム(超現実主義)の画家、ルネ・マグリットの作品。「現実にはあり得ない不思議な世界観に考えさせられる」

 卒業後は大阪府の芸術大学に進学する。大学での勉強を見据えて、いまはデッサンなどを基礎から見直している。「将来は絵やデザインを考える仕事に就きたい」と夢を描く。
(安井夕記)