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2023年12月11日(月)

大きな節目を迎えるサントリー、“やってみなはれ”精神を受け継ぐ挑戦を追う

『ガイアの夜明け』より世界的な酒類の品評会でトロフィーを手にするサントリーのチーフブレンダー福與伸二さん (C)テレビ東京
『ガイアの夜明け』より世界的な酒類の品評会でトロフィーを手にするサントリーのチーフブレンダー福與伸二さん (C)テレビ東京
 いまやグループの売上高が3兆円規模となったサントリー、その創業は1899年(明治32年)。創業者・鳥井信二郎氏の「やってみなはれ」精神を受け継ぎ、飲酒・飲料の新たな文化を創り続けてきた。そのサントリーは今年大きな節目を迎えている。

【写真】ウイスキーの試飲をするサントリー鳥井信宏社長 

 ウイスキー事業の着手から100年、一度撤退したビール事業は再挑戦から60年。そしてワインの本場フランスでは、当時珍しかったM&Aによる老舗ワイナリーへの経営参画から40年が経つ。売上高の半分を海外事業が占める、グローバル企業へと変貌を遂げたサントリーが次の時代へ向けスタートする新たな取り組みとは。17日放送のテレビ東京・日経スペシャル『ガイアの夜明け』(毎週金曜 後10:00)は「“サントリー”を継ぐ者たち」を届ける。

 節目のカギを握るのが、国内の酒類事業を束ねる事業会社の社長・鳥井信宏氏。信治郎氏の曾孫(ひまご)として“創業家のDNA”を受け継ぐ人物で、グループトップへの就任が有力視されている。サントリーはこれまで続いてきた創業の精神を次の世代にどう託そうとしているのか、信宏氏を始め「受け継ぐ者たち」それぞれの挑戦を追う。

「世界的に高く評価され、その希少価値から高額で取引されるウイスキー「山崎」。鍵を握るのが、ブレンダーと呼ばれるウイスキー造りの職人だ。かつて信次郎氏は自ら調合の責任者を務めたことでも知られるが、ブレンダーは日々繊細な味覚が要求される重要な職務だ。現在、5代目のチーフブレンダーとしてその役割を「受け継ぐ」のが福與伸二氏。100周年を迎えるウイスキー事業、蒸留所では未来に向けた特別なウイスキー造りが始まっていた。

 1983年、フランス・ボルドーのワイン醸造所「シャトー・ラグランジュ」を買収。経営が傾きつつあったシャトーを救済する買収だったが、アジア資本による参入には当時地元からの反発もあった。

 しかし、サントリーは地元への貢献と雇用の維持を約束、地域と一体となった改革が実を結び赤字続きだったシャトーは1996年に黒字化を果たす。あれから40年、「シャトー・ラグランジュ」を訪ねた信宏氏が明かす創業家に受け継がれるワイン造りへの思いとは。ボルドーで40年間培った知見は、遠く離れた日本のワイン造りに生かされ始めている。20年近く「シャトー・ラグランジュ」に駐在した椎名敬一氏が「受け継ぐ者」として、山梨県のワイン畑で国産ワインの品質向上に取り組んでいた。

 「ビアボール」や「サントリー生ビール」など、話題の新商品を連発している部署がある。畑違いの部署などから集められた10人ほどの「イノベーション部」だ。「やってみなはれ」精神を「受け継ぐ者たち」の集まりだ。経理部出身の伊藤優樹氏も、その一人。伊藤氏が企画したのが、飲食店向けの小型ビールサーバー。専用のタンクと大型の装置が必要となる従来のサーバーとは一線を画し、市販の缶ビール1本から容易に生ビールが抽出できる装置だ。

 従来のサーバーが置けなかったり、大量のビールを期限内に消費しきれなかったりする小規模な飲食店などがターゲット。これまでにないサーバーの開発は成功するのか、そして飲食店は開拓できるのか。

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提供:oricon news