和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年10月12日(土)

熊野古道の魅力SNSで発信 和歌山で12月から体験モニターツアー、JR西など

湯の峰温泉(和歌山県田辺市)
湯の峰温泉(和歌山県田辺市)
 JR西日本と和歌山県の田辺市、上富田町、同町観光協会は12月から来年2月にかけて、熊野古道の「特別体験モニターツアー」を開く。観光振興が目的で、参加後にインスタグラムやX(旧ツイッター)などで古道の魅力を発信できる人を募集している。

 熊野古道の世界遺産登録が来年20周年を迎えるのを記念し、JR西日本和歌山支社が関係機関に呼びかけて企画した。観光庁の補助金を活用する。

 1泊2日のプラン。かつて熊野詣での巡礼者が身を清めるためにしていた「潮ごり」「水ごり」「湯ごり」を体験してもらう。潮ごり場は田辺市の扇ケ浜海水浴場、水ごり場は上富田町岩田の稲葉根王子跡の近く、湯ごりは同市本宮町の湯の峰温泉でする。

 また、電動アシスト付きスポーツ自転車で八上王子(上富田町岡)、一瀬王子(同町市ノ瀬)、稲葉根王子(同町岩田)の跡を巡るほか、翌日の昼食に使う「曲げわっぱ弁当箱」を作る。湯の峰温泉で宿泊し、本宮町の伏拝王子から熊野本宮大社まで約3・3キロを歩く。ガイドらの案内があるほか、大社では九鬼家隆宮司が歴史を説明する。また、各箇所にスマートフォンで取得できる「電子御朱印状」も用意する。

 参加は無料だが、集合地点の紀伊田辺駅までの旅費と解散地点の白浜駅からの旅費は自己負担となる。自宅から駅までの移動は鉄道を利用すること、18歳以上(出発時)であること、ツアーで使う自転車を運転できる155センチ以上の身長があることなどの条件がある。2人一組で申し込む。代理参加は認められない。

 開催は12月9~10日(締め切りは11月30日)、来年1月20~21日(1月5日)、2月10~11日(1月26日)の3回。1回当たり20人が上限で、10人を下回れば実施しない。発信力のある人を選考する。

 JR西日本和歌山支社地域共生室の御堂直樹担当課長は「熊野古道や熊野の歴史に興味があり、和歌山が好きな方、交流サイト(SNS)で発信するのが得意な方に参加いただきたい」と呼びかけている。

 問い合わせは、旅行実施を委託している日本旅行(073・436・1388)へ。申し込みは同社ホームページから。