和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2019年12月12日(木)

罰当たり!文化財の仏像盗難 和歌山県内で被害後絶たず

【盗まれた釈迦如来坐像(和歌山県白浜町教育委員会提供)】
【盗まれた釈迦如来坐像(和歌山県白浜町教育委員会提供)】
 和歌山県白浜町大古にある「梵音寺(ぼんのうじ)」で、本堂に保管されていた本尊の釈迦如来坐像が盗まれた。町教育委員会によると、仏像は町指定の文化財で、14世紀半ばの南北朝時代に制作されたと推定されるという。白浜署が窃盗容疑で捜査を進めている。県内で仏像の盗難は後を絶たず、県教委が注意を呼び掛けている。


 町教委によると、仏像は高さ約48センチで、光背(高さ約67センチ)と台座(高さ約46センチ)が付属していた。2005年に旧日置川町の指定文化財となり、合併後も白浜町指定文化財として引き継がれている。


 梵音寺の総代を務める小松原昭太さん(66)=白浜町大古=によると、窃盗の被害に気付いたのは16日午前10時ごろ。地元の住民が清掃に訪れたところ、勝手口の戸が壊されて、本堂の祭壇に安置していた仏像がなくなっていた。戸以外に壊されたものはなく、他の仏像も無事だったという。


 同寺は無住寺で、最後に仏像が確認されたのは法事が営まれた11日だった。普段檀家(だんか)以外で寺を訪れる人は少ないといい、小松原さんは「まさか盗まれるとは思わなかった。地元の暮らしを昔から見守ってくれていた唯一無二の仏像なので、ショックが大きく、悔しい。他の寺や神社でも、同じ被害に遭わないように気を付けてほしい」と話している。


 町内には他にも無住寺があるといい、町教委は被害を受けて、寺や神社などの管理者に仏像の確認や注意を促している。