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2021年04月11日(日)

グランプリは「おろかもの」 田辺・弁慶映画祭コンペ部門

弁慶グランプリに輝いた「おろかもの」の芳賀俊監督(中央)=24日、和歌山県田辺市新屋敷町で
弁慶グランプリに輝いた「おろかもの」の芳賀俊監督(中央)=24日、和歌山県田辺市新屋敷町で
 「第13回田辺・弁慶映画祭」(実行委員会主催、紀伊民報など協賛)のコンペティション部門の表彰式が24日、和歌山県田辺市新屋敷町の紀南文化会館であった。最優秀の弁慶グランプリには芳賀俊、鈴木祥監督の「おろかもの」が輝いた。同作品はキネマイスター賞、観客賞も受賞し、出演者2人が俳優賞を獲得した。

 「おろかもの」は、女子高校生が結婚間近の兄の浮気現場を目撃したことで始まる。好奇心から浮気相手に会ったが、その女性にひかれていく。兄へのいら立ちや婚約相手への不満も入り交じり、衝動的に奇妙な共犯関係を持ち掛けるという物語。

 グランプリは特別審査員4人による審査で決定した。表彰状を受け取った芳賀監督は「多くのキャストやスタッフに助けてもらって、やっと映画を作ることができる。仲間たちに感謝している。その仲間たちと愛を込めて作った作品を選んでくれてありがとうございます」と受賞の喜びを語った。

 俳優賞を獲得した2人は笠松七海さんと村田唯さん。このほか、「彼女はひとり」(中川奈月監督)の福永朱梨さんも俳優賞に選ばれた。

 コンペ部門は若手監督が対象で、今年は全国から163作品の応募があった。その中から9作品を選び、22、23日に上映した。特別審査員のほか、全国から公募したキネマイスター審査員13人、県内在住の市民審査員23人、一般の来場者による投票で入賞を決めた。

 グランプリ、キネマイスター賞、観客賞、俳優賞以外では、TBSラジオ賞に「中村屋酒店の兄弟」(白磯大知監督)、エイガ・ドット・コム賞に「もぐら」(山浦未陽監督)が選ばれた。

 特別審査員である城西国際大学メディア学部長でキネマ旬報社顧問の掛尾良夫さんは「『おろかもの』はそれぞれの賞でわずかに勝っていた。他の作品も一定の評価があった。これをバネにチャレンジしてほしい。技術を教えるのは易しいが、作ることや監督をするのは教えにくい。自分で学んでいかなければならない。どの監督も将来性がある」と講評した。

 映画祭は22~24日に開かれた。コンペ、招待合わせて18本が上映され、延べ3856人が来場した。