和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年10月07日(月)

ゴルディロックス・シナリオと昨今の市場下落を招いた3つの引き金



[画像1]https://digitalpr.jp/simg/2027/93350/100_111_2024081511112366bd63cb55de0.jpg




ヨハナ・カークランド
運用部門共同責任者兼グループCIO


ボラティリティ(変動性)が高い株式市場の背景には3つのタイプの投資家がいると考えます。そして、それらのうち少なくとも1つのタイプの投資家は足元の下落から恩恵を受けるとみています。


市場参加者は年初来、インフレが鎮静化する一方、堅調な経済成長を維持するという“ゴルディロックス・シナリオ “を描いてきましたが、足元のボラティリティの高まりは、この見方に疑問を投げかけています。足元の市場環境は3つのタイプの投資家によって左右されていると考えます。


1つ目のタイプは、円キャリートレード(低金利の円で借入を行い、相対的に金利の高い通貨に投資を行う戦略)の巻き戻しに見舞われているマクロ・ヘッジファンドです。日本銀行の政策転換と米連邦準備制度理事会(FRB)に対する利下げ期待が相まって内外金利差が縮小するとの観測が広がり、多くの円キャリートレードのポジションが解消されました。このようなポジションの巻き戻しによる市場への影響は短期的であるとみています。


2つ目のタイプは、トレンドフォロー型戦略とシステマティックトレーダーです。このタイプにあてはまる投資家は、ボラティリティ上昇に反応しトレンドに追随するという、“第一段階“の投資行動を行いました。このような投資行動は迅速に行われ、類似戦略間での相関が高いことが一般的です。足元、”第二段階“の最中にあるとみており、この段階においては相場のトレンドが変化し始め、戦略間の相関が低下する傾向があります。


3つ目のタイプは、ファンダメンタルズを重視する投資家です。シュローダーもこのタイプに含まれますが、この手の投資家は、より中期的な観点で物事を判断する特性があり、足元、景気後退のリスクが金融市場に適切に織り込まれているかどうかを見極めることに焦点を当てています。


金融市場においては、米連邦準備制度理事会(FRB)による年内5回程度の利下げを織り込む動きが見られましたが、シュローダーではこの利下げ期待は過度であるとみています。足元の株式市場におけるバリュエーションは、景気の暗転の兆候がみられる中で株式への選好姿勢を維持することを正当化するほど、十分に割安の水準にあるわけではありませんが、クレジット市場(特に起債市場)と労働市場が持ちこたえる限り、足元の株式市場の下落は良好なエントリーポイントとなり、今後のリターンを改善する可能性があると考えます。


【本資料に関するご留意事項】


本資料は、情報提供を目的として、シュローダー・インベストメント・マネージメント・リミテッド(以下、「作成者」といいます。)が作成した資料を、シュローダー・インベストメント・マネジメント株式会社(以下「弊社」といいます。)が和訳および編集したものであり、いかなる有価証券の売買の申し込み、その他勧誘を目的とするものではありません。英語原文と本資料の内容に相違がある場合には、原文が優先します。
本資料に示されている運用実績、データ等は過去のものであり、将来の投資成果等を示唆あるいは保証するものではありません。投資資産および投資によりもたらされる収益の価値は上方にも下方にも変動し、投資元本を毀損する場合があります。また外貨建て資産の場合は、為替レートの変動により投資価値が変動します。
本資料は、作成時点において弊社が信頼できると判断した情報に基づいて作成されておりますが、弊社はその内容の正確性あるいは完全性について、これを保証するものではありません。
本資料中に記載されたシュローダーの見解は、策定時点で知りうる範囲内の妥当な前提に基づく所見や展望を示すものであり、将来の動向や予測の実現を保証するものではありません。市場環境やその他の状況等によって将来予告なく変更する場合があります。
本資料中に個別銘柄についての言及がある場合は例示を目的とするものであり、当該個別銘柄等の購入、売却などいかなる投資推奨を目的とするものではありません。また当該銘柄の株価の上昇または下落等を示唆するものでもありません。
本資料に記載された予測値は、様々な仮定を元にした統計モデルにより導出された結果です。予測値は将来の経済や市場の要因に関する高い不確実性により変動し、将来の投資成果に影響を与える可能性があります。これらの予測値は、本資料使用時点における情報提供を目的とするものです。今後、経済や市場の状況が変化するのに伴い、予測値の前提となっている仮定が変わり、その結果予測値が大きく変動する場合があります。シュローダーは予測値、前提となる仮定、経済および市場状況の変化、予測モデルその他に関する変更や更新について情報提供を行う義務を有しません。
本資料中に含まれる第三者機関提供のデータは、データ提供者の同意なく再製、抽出、あるいは使用することが禁じられている場合があります。第三者機関提供データはいかなる保証も提供いたしません。第三者提供データに関して、本資料の作成者あるいは提供者はいかなる責任を負うものではありません。
シュローダー/Schroders とは、シュローダー plcおよびシュローダー・グループに属する同社の子会社および関連会社等を意味します。
本資料を弊社の許諾なく複製、転用、配布することを禁じます。



関連リンク
シュローダーの視点
https://www.schroders.com/ja-jp/jp/asset-management/insights/


プレスリリース詳細へ https://digitalpr.jp/r/93350
提供: