和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2020年01月29日(水)

繁栄願い矢放つ 潮崎本之宮神社でお的祭り

的を狙って矢を射る弓頭(13日、和歌山県串本町串本で)
的を狙って矢を射る弓頭(13日、和歌山県串本町串本で)
餅まきでにぎわう境内
餅まきでにぎわう境内
 和歌山県串本町串本の潮崎本之宮神社で13日、町無形民俗文化財のお的祭りが営まれた。2人の弓頭が地域の繁栄などを願い、的を目掛けて矢を放った。餅まきもあり、境内は多くの地域住民でにぎわった。


 悪魔をはらい、農漁業の繁栄などを祈る東、南、堀笠嶋、植松、西、北、矢の熊(大水崎とサンゴ台を含む)の7地区の祭り。毎年、成人の日に営まれている。

 深美芳治宮司が神事を営んだ後、今年の祭り当番の堀笠嶋区から選ばれた甲山航太さん(18)=串本町役場=が正弓頭、井上日我さん(18)=和歌山東漁協=が副弓頭を務め、矢を放った。矢拾いは串本小学校4年の松原咲奏さん(10)と妹で同校2年妃奏さん(7)が務めた。

 弓頭の2人はこの日の早朝、海で身を清めた後、かみしもに着替え、神事に参列。境内に設置された約30メートル先の的(直径約2・7メートル)を目掛け、各4本の矢を射た。その後、各2本を空に向けて高く放った。

 的は玄関に飾ると魔よけになるとされていることから、神事後、見物人が破って持ち帰った。祭りの最後に厄年の氏子と弓頭が境内に設置された2基のやぐらの上から、約150キロの餅をまいた。

 神社総代で養殖業を営む堀笠嶋区の堀好之さん(50)の指導で9日間、所作や射方などの稽古に励み、本番に臨んだ甲山さんは「1本外したが楽しかった。今年は幸福の大きな一年にしたい」、井上さんは「緊張して2本外してしまった。今年も仕事を頑張りたい」と話した。

 吉村健三総代長(77)は「今年も事故なく無事に祭りを終えられてよかった。皆さんが祭りのために応援に来てくれてとてもありがたかった。今年も家内安全と大漁を願う」と話していた。