和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年12月09日(月)

ドラフト指名あるか プロ注目の小川選手(田辺出身)、和歌山ウェイブス

ドラフトでの指名の有無が注目される「和歌山ウェイブス」の小川佐和選手
ドラフトでの指名の有無が注目される「和歌山ウェイブス」の小川佐和選手
 プロ野球のドラフト会議が24日午後に予定されている。和歌山県紀南地方では、関西独立リーグの「和歌山ウェイブス」に所属する田辺市出身の小川佐和選手(24)が指名されるかが注目される。


 小川選手は、東陽中学校から石見智翠館高校(島根県)へ進学。卒業後は地元に戻って会社員として働いていたが、高校時代のチームメートがドラフトで指名されてプロ選手になったことなどから、自身もプロを目指そうと決意。2022年秋にテストを受け、和歌山ウェイブスに入団した。

 2年目の今季は、全50試合中45試合に「1番・中堅」で出場し、出場した試合数より多い65盗塁を記録した。

 昨季は58盗塁で盗塁王になり、注目されたが、ドラフトでの指名はなかった。「むちゃくちゃ悔しかったが、すぐ切り替えられた。振り返ると、能力的にもまだまだだった」という。

 その経験をばねに、今季は奮闘した。ただ盗塁するだけでなく、走るタイムを少しでも短くしようとするなど「質」を求めた。打席では、カウントに応じたバッティングを心がけた。一つ一つの守備機会や送球も「プロの世界」を意識した。「『足だけの選手』ではなく、いくつも武器を持つ選手に」と取り組んだ。

 元プロ野球選手の西村憲監督(37)は「足の速さや守備能力はプロレベルで申し分ない。けがをしない丈夫な体だし、向上心もある」と評価する。「悩み、苦しみながらも一生懸命やってきているのを見てきた。ここまで来たら、(指名を)願うだけ」と話している。

 小川選手は「成長できたという実感はある。昨年よりもチャンスはあると思っている」という。わくわく、どきどきしながら、チーム関係者と24日を待つ。