和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2025年02月13日(木)

【動画】ドローン 自動で離着陸 大災害に備え実証実験、和歌山県すさみ町

離着陸場から飛び立つスピーカードローン(23日、和歌山県すさみ町江住で)
離着陸場から飛び立つスピーカードローン(23日、和歌山県すさみ町江住で)
 ドローンが収納できる離着陸場(ドローンポート)を活用した実証実験が23日、和歌山県すさみ町江住の「道の駅すさみ」であった。南海トラフ巨大地震などの大災害に備え、ドローンの自動離着陸を目指した実験。町は2026年度の本格導入を目指していく。

 町や民間IT企業などでつくる共同事業体「すさみスマートシティ推進コンソーシアム」が主催した。国土交通省の支援事業を活用した本年度4回目の実験。

 「道の駅すさみ」に設置されたドローンポート(縦約2メートル、横約2・5メートル、奥行き約8・6メートル)から、音声が放送できるスピーカードローンが遠隔操作で飛び立った。ドローンは、津波浸水が想定されている江住地区と江須ノ川地区の道路などを点検するとともに、日本語と英語で実験中であることを地域住民に知らせた。ドローンはその後、ポートに戻り、格納庫に自動で収納された。

 ポートには将来的にロボットアームを設置し、ドローンのバッテリー交換やメンテナンスなどの全作業を自動でできるようにする予定。災害時だけではなく、平時も物資輸送などで活用していくことを視野に入れている。

 実験を見守った岩田勉町長は「災害直後は役場の職員など人が集まりにくいと思うが、いかに早く被害状況を把握できるかが大事。一人でも多くの町民を災害から守るためにはドローンポートが必要なので、今後は設置場所などを検討していきたい」と話した。