和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2021年11月30日(火)

IR誘致で事業実施方針案 和歌山県、関係者と協議開始

 和歌山県は20日、和歌山市の「和歌山マリーナシティ」への誘致を目指している「カジノを含む統合型リゾート施設」(IR)の「設置運営事業実施方針」案を作成したと発表した。同市や県公安委員会と協議を開始した。

 「設置運営事業実施方針」は国の基本方針の内容に沿って県が策定するもので、IR事業者に求めるものなどを示す。国は基本方針を1月末をめどに発表するとしていたが遅れている。そのため、県は今後の予定に支障を来さないよう、基本方針の公表前に、実施方針を案として作成し、関係者と協議を開始することにしたという。

 実施方針案によると、自然や温泉、食文化などの資源を生かすとともに、釣りやスキューバダイビングなどの魅力も加え「都市部では体験できない自然志向の楽しみや癒やし」を提供することを基本構想にしている。また、世界から観光客を誘致し、IRを起点に広域の観光資源をつなぎ、リピーターの増加なども目標にする。

 IRには国際会議場や展示施設、カジノ施設、宿泊施設などを設置するよう、法律で定められている。実施方針案では、国際会議場や展示施設で世界的な観光フォーラムや旅行博覧会などのほか、国内初のイベント誘致も実現したいという。

 また、カジノ施設ではギャンブル依存症防止のため、現金を入金し、利用上限額を設定できる県独自の「IRカード」の導入や、依存症対策専門員の配置などを事業者に求めることを明記。犯罪の予防などのため、県などは警察官の増員や防犯カメラ設置なども進めることも示している。

 今後、IR業者の公募は春ごろに始め、関係者と協議の上、秋ごろに選定。事業者と共同で「区域整備計画」を策定し、和歌山市の同意と県議会の議決を経て、国に申請する流れとなっている。