和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2020年12月03日(木)

テレワークに注目 新型肺炎対策で普及の動き

テレワークについて体験を交えながら説明する「先輩」テレワーカー(和歌山県田辺市新庄町で)
テレワークについて体験を交えながら説明する「先輩」テレワーカー(和歌山県田辺市新庄町で)
 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、在宅などで仕事をする「テレワーク」の注目度が高まっている。育児や介護との両立など、柔軟な働き方ができるとして、和歌山県が普及を進めており、紀南でも「テレワーカー」が増え始めている。

 県は2016年度からテレワークの説明会を開いている。当初は認知度が低く、参加者が少なかったが、実践している「先輩」テレワーカーとの交流機会を設けるなどしたことで、徐々に増加。2月に田辺市で開いた説明会には、44人が参加した。

 テレワークには雇用先に在宅勤務を認めてもらう雇用型と、案件に応じて企業と業務委託契約をする自営型がある。

 説明会では「先輩」が、自身の体験を交えながらテレワークの仕組みを紹介。「自営型として、ネットで仕事を受注するクラウドソーシングサイトに登録して仕事を探してみるといい。初めは思うように稼げなくても、諦めずに続けた分だけ技術になり、人とのつながりや、さらなる仕事の発展がある」などと話した。

 テレワークの仕事は、データ入力やアンケート回答、ブログ記事の作成、商品名や会社名の考案、ロゴやカタログのデザイン、ホームページ作成やアプリ開発などさまざま。

 テレワークを始めて1年ほどという田辺市新庄町の女性は「夫の転勤で引っ越してきて、知り合いもなく、子どもが生まれたばかりだった。子育て中心の生活の中で、仕事を通じ、家にいながら社会とつながれた」、同市龍神村の女性は「市街地まで通勤したら往復で2時間。在宅ならその間に一つ記事を仕上げ、収入を得られる」と利点を語った。

 デザイナーとして活動し、テレワーカーの育成にも取り組む田辺市の森脇碌さん(37)は「すぐにやりたい仕事ができるわけではない。でも初心者向けの仕事から経験を積んでいけば、次のステップは来る。募集している仕事は氷山の一角。多くの仕事はスカウトで決まっている」とエールを送る。

 県労働政策課の岡本啓亨副課長は「働きたいと思った人が、働きやすい環境をつくりたい。今年は企業向けの啓発にも取り組みたい」と話している。