和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年04月20日(土)

アワビ、トコブシ漁始まる 串本の宝島海岸

採取したトコブシと鈴木幸作さん(和歌山県串本町津荷で)
採取したトコブシと鈴木幸作さん(和歌山県串本町津荷で)
 和歌山県串本町の田原―津荷にまたがる宝島海岸で7日から、アワビ、トコブシ(ナガレコ)の漁が始まった。和歌山東漁協の下田原支所と津荷支所の組合員が海に潜って採っている。漁期は8月末まで。

 組合員は漁船や徒歩で漁場の磯に向かい、ウエットスーツ、水中眼鏡姿で繰り返し海に潜っている。専用の道具で岩に張り付いている貝を採取し、浮輪に付けた網に入れている。漁ができるのは午前11時~午後2時で、アワビは10センチ以上、トコブシは4センチ以上に育っていないと採ってはいけない。

 初日に潜った鈴木幸作さん(71)=串本町津荷=によると、昨年に引き続き、今年も貝の餌になる海藻の量が少なく、貝の数も少ないという。「漁を始めて35年になるが、今までで一番少ない。今年は浅い場所でも海藻が少ない。今後の回復に期待している」と話した。