和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2020年09月19日(土)

サソリモドキ、紀南にも移入の可能性

ベニクラゲ再生生物学体験研究所で飼育展示しているアマミサソリモドキ(和歌山県白浜町で)
ベニクラゲ再生生物学体験研究所で飼育展示しているアマミサソリモドキ(和歌山県白浜町で)
 琉球列島などに生息する節足動物アマミサソリモドキが、和歌山県有田市で相次ぎ捕獲されている。白浜町にあるベニクラゲ再生生物学体験研究所の久保田信所長は「観葉植物に紛れて持ち込まれたと推察され、紀南にも移入する可能性がある」と警鐘を鳴らしている。近く論文にまとめ、南紀生物同好会の会誌「南紀生物」に投稿する。

 アマミサソリモドキは、日本固有種で体長4センチほどになる。沖縄本島や久米島以北の琉球列島から九州南部にかけて自然分布するほか、四国や本州の各地でも国内移入が確認されている。和歌山県では2011年に有田市の住宅建築会社で初確認された。13年には、やびつ貝類館ワンピース(有田市)の南方啓司館長が雄の成体1匹を捕獲した。19年には雌の成体1匹と幼体5匹が相次いで見つかっている。

 県の外来種リストなどによると、本州各地の発見例では、ソテツの苗木や鉢物に潜入した個体が運ばれたと考えられている。八丈島(東京都)でも奄美大島(鹿児島県)から搬入されたソテツに紛れて移入して定着している。熊本県天草市の個体群や有田市の個体群も観葉植物に潜入してきた可能性が高いとみられている。

 久保田所長は「今後、幼体を含む追加個体が継続的に得られるようであれば、定着の可能性が高い」とし、やびつ貝類館ワンピースと共同で調査している。