和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2020年09月23日(水)

選手に何と声掛けたら 夏の甲子園中止で和歌山の監督ら

 日本高野連は20日、夏の大会中止を決めた。これを受け、和歌山県内の高校の野球部監督や関係者からは「残念」「何と声を掛けたらいいか」などの声が聞かれた。

 昨年夏の全国高校野球選手権和歌山大会で3年生2人だけのチームでベスト4進出を果たした熊野。選手たちは休校期間中、毎日時間を決めてオンライン練習に取り組むなど甲子園出場に向けモチベーションの維持に努めてきたという。吉田茂監督(45)は「野球を始めたきっかけが甲子園という子もいる。夢が奪われるというのはどんな思いか」と苦しい胸の内を明かし「代替大会の話が出ている。和歌山で一番になるという次の目標に切り替えるよう生徒に話した」と前を向いた。

 4年連続で夏の甲子園出場を目指していた智弁和歌山の中谷仁監督(41)は「世の中がこういう状況なので、ある程度覚悟しないといけないところもあったが本当につらい。子どもたちに何て声を掛けていいか言葉が見つからない。何かあることを願って待ちたい」と話した。

 県高校野球連盟の愛須貴志会長(59)は「最後の発表の場を失った選手たちのことを思うと残念。地方大会に代わる県独自の大会の開催については越えなければならないハードルもあるが、県教育委員会と相談しながら前向きに検討したい」と述べた。

 愛須会長が監督をしていた田辺は1995年、夏の和歌山大会で優勝し、甲子園へ初出場した。当時の主将で、現在は田辺市内のスポーツ店に勤務する講初修也さん(43)は「甲子園の舞台に立つことを夢見て日々努力したにもかかわらず、その夢にチャレンジすることもできない選手たちには何と声を掛けていいのか言葉も見つからない」と球児を思いやり「仲間と過ごした日々は忘れることのない思い出として残ると思う」とエールを送った。