和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2020年08月14日(金)

清姫しのぶ供養祭 田辺市中辺路町の生誕地

清姫の墓の前で手を合わせる関係者(1日、和歌山県田辺市中辺路町真砂で)
清姫の墓の前で手を合わせる関係者(1日、和歌山県田辺市中辺路町真砂で)
 「安珍・清姫伝説」の清姫が生まれたとされる和歌山県田辺市中辺路町真砂で1日、清姫供養祭が営まれた。例年は夏の恒例イベント「熊野古道清姫まつり」と同日に開催しているが、今年はコロナ禍の影響で供養祭のみ開催。関係者約20人が参列した。

 清姫の菩提(ぼだい)寺である福巌寺(一願寺)と中辺路町観光協会の共催。

 この伝説は清姫と奥州の僧侶・安珍との悲恋物語。地元では、平安時代、熊野詣での帰りに迎えに来るという約束を破られた清姫が「生きてこの世で添えぬなら、死して思いを遂げん」と富田川の淵に身を投げ、その一念が怨霊となり、道成寺まで蛇身となって追い掛け、鐘に隠れた安珍を焼き殺したといわれている。

 供養祭は富田川沿いの清姫堂であり、「なかへち清姫太鼓」が力強い演奏を披露した。その後、福巌寺の能城妙真住職が読経し、参列者も清姫の御詠歌を唱えるなどして清姫をしのんだ。

 町観光協会の倉尾弘大会長(76)は「清姫まつりは中止になったが、来年は、今年の分のエネルギーも込めて盛大に開催することができれば」と話していた。