和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2019年10月18日(金)

熊野古道の事故防げ 危険箇所を歩いて点検

熊野古道を歩いて危険箇所を調査する、語り部や田辺署員ら(17日、和歌山県田辺市中辺路町で)
熊野古道を歩いて危険箇所を調査する、語り部や田辺署員ら(17日、和歌山県田辺市中辺路町で)
 和歌山県田辺市本宮町の世界遺産・熊野古道で外国人女性が滑落し、死亡した事故を受けて、市や田辺署は17日から古道の現地調査を開始した。5月中の調査終了を予定しており、結果は地図に反映し、古道客に注意を促したり、情報を提供したりするのに役立てる。看板の設置が必要かどうかも検討する。

 調査は、山間部にある未舗装の古道を中心に実施。語り部団体や新宮署とも協力し、高原―近露や小広―三越峠、三越峠―熊野本宮大社のほか、小雲取越や大峯奥駆道、潮見峠、北郡越などの9区間を歩いて、安全性を再検証する。

 初日は田辺市中辺路町の滝尻王子から高原までの古道約3・7キロを歩き、危険な箇所がないかを確かめた。

 田辺署の警備課員や第二機動隊員ら5人のほか、市観光振興課の古久保宏幸課長、中辺路町観光協会の上森宏雅会長、田辺市語り部・ガイド団体等連絡協議会の宇井正会長ら計15人が参加。落下の恐れがないか、道幅が狭い場所がないかなどを確認した。

 田辺署警備課の森下直壽課長(43)は「山岳遭難や災害発生時、救出や救助に当たる地元警察が地理や危険な箇所を知る必要性は高い。今回の検証に警察の視点を加えて、より安全な対策に寄与できれば」。調査に協力した田辺市語り部・ガイド団体等連絡協議会の宇井会長(76)は「普段から危ないと感じる箇所はあり、もう少し早く調査をしておけばよかったと思う。なるべく早く、歩く人の安全を考えて対処してもらえたら」と話した。