和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2020年11月26日(木)

ロケット発射で活発な意見 串本町議会一般質問

発射場完成後のロケット打ち上げのイメージ(スペースワン社提供)
発射場完成後のロケット打ち上げのイメージ(スペースワン社提供)
 和歌山県串本町議会9月定例会は9~11日に一般質問があり、9日と10日には9議員がロケット打ち上げに向けた地域活性化策などについて聞いた。

 同町田原で建設中のロケット発射場から、来年度の冬ごろ1号機が発射される予定で、川勝昇議員(無)は見学に訪れる観光客らに備え、近くに駐車場を設けてはと提案した。

 濵地弘貴企画課長は、県など関係機関と協議会をつくって渋滞対策を検討していると説明。近くに駐車場を集中させると渋滞の原因になると専門家が言っていることから、離れた場所に駐車場を確保し、そこから公共交通機関で見学に来てもらうことを検討していると述べた。

 五十川清紀議員(無)は「ロケット産業が成功すると串本が変わる」と述べ、町の中長期ビジョンを聞いた。

 濵地課長は「ロケットは串本にとって千載一遇のチャンス」と述べ、串本が宇宙への入り口になり、宇宙産業の集積地になる可能性があると説明。町民にロケットを人ごとではなく自分のことと思ってもらえるよう、ワークショップなどを重ねていくと答弁した。

 田嶋勝正町長は、ロケット事業の成功は確信していると述べ、町としては、発射場の誘致で協力してくれた地元住民に交通渋滞や事故などで迷惑を掛けないよう配慮していきたいと述べた。

 松下修巳議員(無)の人口が減少する町の将来像についての質問に、田嶋町長は「減少を緩やかにするためのアイテムがロケットだと思う」と述べ、発射場ができることによる雇用の確保とともに子どもの教育環境向上にも期待した。濵地課長は、町役場の新庁舎完成後に古座分庁舎の一部を宇宙関連企業に貸したり、コワーキングスペースにしたりすることを考えていると紹介し「生産年齢人口を増やしていきたい」と述べた。

 吉村聡一郎議員(無)は、田原海水浴場の有効活用を提案。濵地課長は、1号機発射時は、海水浴場を見学のメイン会場にする計画で、大型スクリーン設置、商品販売などを検討していると説明。田嶋町長は、観光客にロケットを発射する場所を知ってもらうため、田原周辺から空へ向かってサーチライトを放つ案を検討していると紹介した。

 鈴木幸夫議員(無)の情報発信が重要との指摘に、濵地課長は、今後町内で開くワークショップの中でさまざまな意見をもらいながら、オリジナルロゴも考えて発信していきたいと述べた。 

■高速道路工事で提案

 芝山定史議員(無)は、町内で進む高速道路工事のために設置されている作業道は、防災面で将来の町にとって貴重な財産になると指摘。田嶋町長は、地元から残すよう要望をもらっているが、町が買い上げなければならないことから、将来に生かされるか検証しながら対応しなければならないと述べた。 

 水口崇議員(無)は、工事関係者らに町内で消費してもらえるよう、町内にある店舗の名簿を配布してはどうかと提案。浅利淳建設課長は、弁当などを町内で買ってもらっているが、さらに消費してもらえるよう考えていきたいと答弁した。

■新図書館、水道経営も

 仲江孝丸議員(共産)は、図書館が仮移転している状態が固定化しないよう、早急に新図書館建設について具体的に話し合っていくべきだと訴えた。

 田嶋町長は、図書館は地域の文化の象徴であり、一日も早く建設したいとの思いを持っていると述べ、高台移転を予定している認定こども園、統合小学校の次に考えていきたいと理解を求めた。

 橋爪和雄議員(無)は、水道事業の経営状況について質問。佐藤典夫水道課長は、人口の減少で経営は年々厳しくなっているが、料金をなるべく上げないようにしていきたいと述べた。